レコード直結、壁ピタ配置で“至高”のサウンド体験【Marshall Stanmore Ⅳ】

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先月のベストバイでも触れたのですが、このたび念願のレコードプレーヤーを購入しまして、それに伴いリビングにオーディオ専用棚を構築。

レコードの横に設置できるコンパクトサイズ、出力も妥協したくない、かつBluetoothでも鳴らせる、そんなスピーカーを探していたところ行き着いたのがMarshallから最近発売された「Stanmore Ⅳ」。

筆者はMarshallが大好きで、小型の無線スピーカーのKilburn IIIを使ってからどハマりしたんですよね。音が超絶ぼく好みですし、操作感や使い勝手がとても良いですし、とにかくデザインがカッコいい。

そんなわけで、アナログ接続、ストリーミング再生で3週間ほどStanmore Ⅳを堪能したので、その感想をお伝えしていきます。

設置性と重低音の黄金比

ゴールドのメッシュグリルに、シルバーのMarshallロゴ。同社アンプをそのまま小さくしたような本体外観は、ギターを弾く人ならこの佇まいの時点でぶっ刺さるんじゃないでしょうか(ギターを触ったことすらない筆者でさえ心鷲づかみにされるんですから)。

今回はオーディオテクニカのターンテーブル「AT-LP120X」とRCAケーブルで有線接続し、横付けでセットアップ。いやぁ相変わらず惚れ惚れする造形美です。存在感あるインテリアとしても、空間に溶け込んでくれます。

カラーはお馴染みのブラックとクリームの2色展開で、今回は初めてクリームを選んでみました。白基調のスピーカーって他にもたくさんありますが、Marshallのクリーム色はミッドセンチュリー感があってかなり良い感じです。なお、どちらも筐体はシボ加工の入ったPUレザー巻きで、キャビネットにはFSC 100%認証の木材を採用。

サイズは、幅350×高さ203×奥行185mm、重さ約4kg。ドライバーユニットは、パワーアンプがウーファー用60WクラスDアンプ×1、トゥイーター用25WクラスDアンプ×2。ドライバーは5インチウーファー×1、0.75インチ導波管付きトゥイーター×2というサイズに対して贅沢な構成。

天面は、こちらもお馴染みブラス調のコントロールパネル。電源のトグルスイッチ、ボリューム / Bass / Trebleの3つのノブ、ソースボタン、Mボタン、3.5mmのAUX入力、そして再生操作用のジョグが並んでいます。

底面にバスレフポート、電源端子、そして今作から追加されたRCA入力(RCAケーブルは別途用意が必要)。

従来の背面ポート構造では壁からの反射で低音がこもってしまい、ある程度距離を取る必要がありました。が、今作はポートとケーブル端子が底面に配置され壁際ビタビタに付けられる。さらに専用アプリの配置補正(壁が近くにあるか、棚の端に置いているかなど)を設定することで低音のブーミー感はかなり補正できます。

ちなみに、Marshallホームスピーカーの第4世代モデルとして小型版「Acton IV(4インチウーファー)」も同時に登場していますが、今回は限られる設置スペースに対して可能な限りの音圧が欲しいということで、大型の本機(5インチウーファー)を選びました。

Stanmore Ⅳを堪能する

肝心のStanmore Ⅳの音質についてですが、さすがMarshallですよ。

筆者は同社の小型スピーカーの「Kilburn III」やワイヤレスヘッドホンの「Monitor Ⅲ A.N.C.」の音が大好きなのですが、それらと同じようなロックサウンドに非常に適した重厚なチューニングになっています。

全体的な音の傾向としては、直近にレビューした「Bromley 450」と同様にドンシャリサウンド。低域と高域が強調されつつ、ボーカルラインもしっかり前に出てくるW字型といった印象です。さすがに400Wものアンプ出力を誇るBromleyと比べると音圧で劣りますが、ただ、このコンパクトサイズにしてこのパワフルな低音……。

打ち込み系のキック音やサブベース、バンド系だとバスドラムやタムのドコドコみたいな音もとても重たい迫力がでますし、ベースライン全体がうねるようにフロアに響かせるような立体感、生感があって、一体型スピーカーとは到底思えないくらいベースラインが耳で追いやすい。リスニングが楽しいのなんの。

にもかかわらず、スネアの抜け、シンバルの炸裂音、ハイハットのカチッみたいな高域も引っ込むことなくちゃんと共存してくれます。エレクトロ、バンドサウンドのキレの良い表現は、これぞMarshallの真骨頂といった感じ。Kilburnと比べても物理的に左右ツイーターの間隔が広いので、離れた場所から部屋全体で聴いたときにも左右の広がりやセパレーションが十分に感じられます。

あとこれはMarshallスピーカー全般でそうなのですが、中低域〜中高域にかけてのエレキギターの表現力が相変わらずほんとに豊かです。

ギターが歪み、空間全体に広がるような残響感がこれまた息を呑むほどリアルなんですよ。そもそもの解像度ももちろん高いんですが、とにかくエレキギターの輪郭が追いやすいのでロックサウンドを好む人はMarshall全般チューニングの相性が最高だと思います。

もっと追い込みたいとなれば、専用アプリから5バンドでイコライザー調整、5種類の既存プリセットを選ぶこともできます。ジャンルごとに保存しておいて、Mボタンで切り替えるという使い方もできますが、筆者はデフォルトの「MARSHALL」がなんだかんだ一番好みで、結局これに戻ってきてしまう。

本体のバス(低音)、トレブル(高音)の真鍮ノブからそれぞれ0〜10で調整できる仕様も健在。

デフォルトでも十分すぎるくらい臨場感ある音が出るのですが、僕は低音寄りが好みなので常時8〜10です。最大までひねってもクリッピングやブーミングの類が起きず、比較的マイルドなバス増強といった感じ。楽曲によってこもった感じの音になる場合は、トレブルもいっしょに調整してあげるとバランスの良い音になります。

Marshallのこのアナログ操作がまた所有欲を掻き立てるんですよ…。ついつい手を伸ばしてしまう。

重箱の隅をつつくと、Wi-Fi非対応なのが惜しい点。つまりスピーカー単体でAirPlayが使えません。

AirPlayが使えると、端末ごとのペアリングなしでiPhoneからでもMacからでもシームレスに音を飛ばせるし、ロスレス伝送なのでLDAC以上に圧縮ノイズが少なくなるし、良いことづくめなんですけどね。別売のストリーミングハブ「Marshall Heddon」を追加購入するという手もありますが、おいそれと買い足せる価格じゃないので悩ましい。

レコード直結、壁ピタ配置で至高のサウンド体験

今回はAT-LP120Xとの最小構成のアナログ接続ということで、双方の良さを存分に引き出せたんじゃないかなと思います。BGM感覚で気軽に聞くならBluetooth接続でも十分な音質(LDACにも対応)ですが、レコードとアナログ接続したときの生々しさや余韻みたいなものはやはり格別の一言に尽きるなと。

余談ですが、Marshallって人によってはデザイン重視のメーカーと思われている方もいるかもしれないですけど、Stanmore Ⅳに限らずその音作りはホント素晴らしいですからね。

本腰を入れたアナログ環境の構築はもちろん、高音質な自宅リスニング用のBluetoothスピーカー、兼インテリアとしても最高の一台。「Marshall Stanmore Ⅳ」ぜひチェックしてみてください。

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