あらかじめUSB-Cケーブルを内蔵するものが増えている近年のモバイルバッテリー。
ケーブル要らずで便利な設計ですが、「パススルー充電」に対応するモデルとなると選択肢がけっこう限られるんですよね。そんな中、モバブ界の草分け的存在Ankerから、ついにパススルーに対応したケーブル内蔵モデル「Anker Zolo Power Bank」が登場しました。
しかもブラックモデルに限ってはギリ3千円台と安く、これは試すしかないということでAmazonセール中に購入。実際に1週間ほど使ってみたので、使用感などレビューしていきます。
Anker Zolo Power Bank 10000mAh
こちらがAnker Zolo Power Bank本体。スマホ2回はフル充電できる10000mAhと大容量でありながら、約109 x 65 x 25mmとクレカより一回り大きい程度のサイズ感にまとまっています。

最大の特徴は、ループ代わりにもなる内蔵のUSB-Cケーブル。ビニールっぽい素材の従来モデルと違い、編み込み式になったことでより丈夫になっています(10,000回の折り曲げにも耐えるのだそう)。手触りもいい感じ。

USB-Cケーブルとは別に、USB-Cポートがひとつ、そしてUSB-Aポートもひとつの計3ポート構成となっています。

最近はUSB-Cのみのモデルが主流の中、USB-A付きなのも個人的に嬉しいポイント。出張先でケーブルを忘れて借りる際など、USB-Aが必要なシーンもちょいちょいあるので地味に助かるんですよね。
重量は約218gで、めちゃくちゃ重いということもなく10,000mAhクラスのモバイルバッテリーの標準レベルの重さといった感じ。

内蔵ケーブル、USB-Cポートともに最大30W出力に対応し、MacBook Air含む一部のノートPCやタブレットなどの急速充電に対応する高出力であることもポイント。

iPhone、Androidスマホでは20W以上での急速充電に対応し、スマホ充電用としてももちろん十分すぎる出力です。
なお、ケーブルふくむ3つの端子すべてで充電する場合は合計最大15Wに制限されるので、「スマホ2台 + イヤホン」くらいが現実的でしょうね。ちなみに2台接続でも1台あたり10Wに達しないので、複数接続時の充電スピードはやや遅めではあります。

とはいえ何と言っても「パススルー」に対応しているのが本機の強み。

モバイルバッテリー本体の充電と端末の充電を同時に行えるパススルーですが、これがあるのと無いのとでは使い勝手がまったく変わってきますからね。モバブ側のバッテリー残量がないときや、自宅の特定の場所で充電器として使うときなど何かと重宝するんですよ。
側面には電源ボタンをそなえ、1回押すと前面にモバイルバッテリー本体のバッテリー残量が1%単位で表示されます。で、2回押すとスマホやイヤホン充電に適した「低電流モード」になります。

使い勝手と容量と価格のバランスが絶妙
ケーブル一体型の製品が増えているモバイルバッテリー市場ですが、30W出力、それからパススルーに対応した製品はまだまだ少ないんですよね。Anker Zolo Power Bankは、iPhone 16シリーズなど最新のスマートフォンに対応した急速充電と、持ち運びやすさを両立させた製品です。
また、4種類あるカラーバリエーションのうちブラックモデルのみ3千円台(執筆時)で購入可能とコスパの面でもZolo Power Bankの右に出るものはないので、ケーブル一体型のモバイルバッテリー選びに迷ったらコレな一台です。ぜひチェックしてみてください。