家事の効率化が求められる時代において、ひときわ需要が高まっているロボット掃除機。近頃は、エントリーモデルからハイエンドまで、幅広い選択肢からニーズに沿ったロボットをお迎えできるようになりました。
そんな近年のロボット掃除機市場の中でも、最上モデルの位置付けながら多くの支持を集めているのが「Narwal(ナーワル)社」のロボット掃除機。

ゴミの自動吸引や水拭きはもちろん、モップの洗浄・乾燥まで自動化してくれる「Narwal Freo」を以前紹介しましたが、さらに機能をアップデートしてコストを抑えた新型モデルが「Narwal Freo Pro」。さっそく自宅に設置してみたので、「完全自動」と呼びたくなるほどのその実力をお伝えしていきましょう。
「ナーワル」って何者?
知らない人も多いと思うので、「ナーワル」について簡単に説明しておきます。ナーワル社は2016年に中国で設立されたテックカンパニーで、世界で30ヶ国以上、300万を超える世帯に愛されるグローバルロボット掃除機専用メーカー。
「利用者に最も必要とされる機能」を追求して設計されたロボット掃除機は、毎年ラスベガスで開催される家電コンペティション『CES(シーイーエス)』にて数々の表彰を受けているとのこと。そんなナーワルの技術チームには元HUAWEIやDJI、マイクロソフト出身の精鋭メンバーがそろっているのだそう。
そのナーワル社が、日本のニーズに向けて開発したのが、水拭き掃除にも対応する2 in 1のロボット掃除機「Narwal Freo」です。

曲線で設計された美しいステーションの佇まいはもとより、他モデルと一線を画するのは「賢さ」。レーザーセンサーによる高精度なマッピングをはじめ、間取りに最適化したルートでの効率的な清掃、床の汚れレベルを自動で判別したりと、まさに「ハイエンド」と呼ぶに相応しい最新技術が詰まっています。
そんな、人間のごとく自ら「考えて」行動できるNarwal Freoシリーズですが、新機種になって従来機からどれぐらい進化したのでしょうか。
新型「Narwal Freo Pro」何が変わった?
4月11日に発売されたばかりの新型ロボット掃除機「Narwal Freo Pro」。従来モデルの良さをそのままに、さらなる高性能化を実現しています。以下、従来モデルとのスペック比較です。
製品名 | (新)Freo Pro | (旧)Freo |
---|---|---|
本体サイズ | 350 × 350 × 107mm | 350 × 351.5 × 106mm |
ステーションサイズ | 415 × 370 × 434mm | 415 × 370 × 435mm |
タッチディスプレイ | × | ◯ |
ダストボックス/バッグ容量 保管サイズ | 800mL/1L(使い捨て) ゴミ圧縮機能あり | 500ml |
ダストボックス・バッグ 乾燥・除菌機能 | ◯ | × |
ブラシ | 「絡まりゼロ」フローティングブラシ | ゴム&毛ブラシ |
吸引力 | 10,000Pa | 3,000Pa |
AI清掃機能 (DirtSense テクノロジー) | DirtSense 2.0 汚れの自動検知・エリア判別 | DirtSense 1.0 汚れの自動検知 |
モップ圧力 | 最大12N | 最大12N |
障害物検知センサー | ストラクチャードライト+赤外線TOFセンサー | 赤外線センサー |
温度感知センサー | ◯ | × |
カーペットセンサー | ◯ | ◯ |
定価 | 99,800円 | 144,800円(販売終了済) |
主な進化点は、吸引力が3,000Pa→10000Paと倍以上強力なったこと、トリプルレーザーセンサーの採用でより賢く障害物を避けられるようになったこと。さらに、「絡まりゼロ」のフローティングブラシを新採用しているところ。タッチパネルが非搭載になったことを除いて全体的に高性能化しつつも、価格は10万円切りとコスパも格段に向上しています。
というわけで、実際に自宅リビングにNarwal Freo Proを設置してみました。スマホの専用アプリを使って初回のセットアップ、マッピングと、水や付属洗剤のセットを済ませたら、すぐに掃除を始められます。

いくつか種類がある清掃モードですが、我が家では全てをFreo Pro任せにする「Freoモード」を選択。そのときの状況に合った適切な掃除方法で稼働してくれるスマートモード的な機能ですが、このモードが本当に優秀なんですよ。汚れレベルを感知して自動でモップの加圧や水分量を調整してくれるので、その都度細かい設定をあれこれ考えることなく、いつでも最適化された清掃ができます。

掃除後は、ゴミ吸引はもちろんモップ洗浄〜乾燥まですべて自動で行ってくれます。汚れたモップはクリーニングベース内でそのまま洗浄・乾燥されるので、交換時以外でモップに触れる必要さえまったくありません。
効率的であり徹底的。「絡まりゼロ」を実現
どれだけ全自動を謳ったモデルでも、ロボット掃除機を使うにあたって本来絶対に手作業が必要になるのが、回転ブラシに絡まった毛髪の処理。ですが、業界初の単端回転式の「絡まりゼロブラシ」を採用するNarwal Freo X Ultraは、なんとこの問題さえも克服してしまっています。
ほかでは見たことのないスクリュー形状が特徴的なこちらのブラシ。従来の、軸を左右両端で固定する仕組みではなく、片側の軸だけでブラシを回転させる構造になっています。ブラシ自体もゴミを片側に寄せるような形状をしており、髪の毛や糸状ゴミの絡まりを限りなく減らしてくれるのだそう。

実際に10日ほど稼働したブラシをチェックしたところ、“絡まりゼロ“の触れ込みどおり見事に毛髪が絡まりません。。ステーション内に汚れが溜まっているような不快感もないですし、メンテナンスが最小限になったことで気持ち的にも負担が減って掃除がさらにラクになりました。個人的には、この機能単体でもNarwal Freo Proを導入する価値があるなと感じるほど。
本体でゴミ圧縮!約2ヶ月ゴミ捨て不要
もう一つNarwal Freo Proの革新的な新機能が、「本体ゴミ圧縮&乾燥」と「使い捨てダストボックス」です。
本体天面の蓋をパカッと開くと、使い捨てのダストバッグが収納できるスペースがあります。本来ダストボックスが格納されている部分ですね。

で、このダストバッグ、自動でゴミを圧縮し、さらにゴミに対する乾燥(送風)まで全自動で行ってくれます。まさに至れり尽くせり。
これの何が凄いかというと、「ニオイや菌の繁殖を防ぐことができ、衛生面で常に清潔」というのがまず大きなメリット。そして、ステーション内への自動吸引が不要になることで、掃除した後のゴミ収集のような騒音が出ないという利点もあります。
さらに、溜まっていくゴミのカサ自体が減るので、従来以上に限界容量までゴミを溜め込むことができるのも大きな進化点。(公式では7週間以上交換不要と明記されています。)ダストバッグ自体がそもそも使い捨てなので、水洗いなど定期的なメンテナンスも必要ありません。

2025年、ロボット掃除機の大本命

文字どおり「掃除のすべて」を任せられる新世代ロボット掃除機Narwal Freo Pro。
筆者が試用した期間は約2週間ですが、2LDKの自宅全体を毎日30分程度で掃除し終えてくれて、10,000Paの超強力吸引で部屋の隅から隅までキレイに。さらに、吸引したゴミは本体内で圧縮・乾燥されて、ブラシのメンテナンスもゼロ。自分が手を動かすことといえば、水拭きモード時の水タンクへの給水とその処理くらい。
掃除のわずらわしさから離れたい人、メンテナンスが面倒そうだから…となかなかロボット掃除機の導入に踏み切れずにいた人、なによりピカピカの床で気持ちよく暮らしたい人へ。じつによくできたゴミ吸引・水拭き両対応のロボット掃除機ですので、「Narwal Freo Pro」ぜひチェックしてみてください。