レタッチ、動画編集、FF14などのMMOプレイ、いずれもショートカットは多用するのに、キーボードだけで完結させようとすると意外と忙しい。だったらマウス側にもボタンを足してみようと、今回試してみたのがRazerの多ボタンマウス「Naga V3 Pro」です。
新型は第4世代の光学スイッチを積んでいて、しかも親指側には最大12個のボタンがずらり。キーボードに伸ばしていた手を、マウスに引き受けてもらえるかもしれない。
というわけで、使い込んでわかった良いところ、気になるところなどレビューしていきます。
親指12ボタンと薬指ボタンの拡張で脅威の“24キー”
Naga V3 Proの真骨頂が、マグネット式で着脱できるサイドプレート。

あらかじめ12ボタン、6ボタン、2ボタンの3つのサイドプレートが同梱され、用途に合わせてマグネットで付け替えながら使えるというもの(公式では、12ボタンがMMO、6ボタンがMOBAやバトロワ、2ボタンがFPS想定)。プレートごとに割り当てを保存でき、付け替え時もシームレスで設定が追従してくれる仕様。

2.4GHz低遅延のHyperSpeed Wireless、Bluetooth、有線の3通りで使えて、バッテリーの公称値は最大155時間(HyperSpeed Wireless)。実際に10時間ぶっ通しでMMOをプレイしても満充電状態から1%しか消費しなかったので、電池持ちはかなり良さそう。
そして個人的に一番のトピックが、“薬指ボタン”。デフォルトではHypershiftが割り当てられていて、12個のサイドボタンと組み合わせると13〜24番目の拡張キーとして機能します。

前作のNaga V2 Proでは誤クリックの声を受けて省かれていた薬指ボタンですが、V3 Proでは復活。しかも底面のトグルスイッチで、物理的にロックできる新仕様です。FPSなどでマウスを強く握り込むときにわざわざソフトウェアを立ち上げて無効化する、みたいなプチストレスも解消されているわけです。

キーボードに視線を落とす回数が激減
各種設定は、例によってRazer Synapseから。サイドの12ボタンは初期状態だとテンキー扱いなので、ひとまずF1〜F12へ振り直しました。

FF14ならホットバー1・2を3×4配置にすると、親指のボタンの並びとぴったり重なります。ホットバー2はShift+ファンクションキーにして、薬指ボタンをShift代わりのHypershiftにすれば、親指まわりだけで24アクションが完結。ただしF1は初期状態だとパーティメンバー選択になるので、使っている人は別キーへ逃がしておきたいところ。ホイールの左右チルトにTabを割り当てればターゲットの切り替えもできます。
ホイールは、24段階のタクタイル、48段階のプレシジョンタクタイル、抵抗ゼロのフリースピンの3モード。静音モデルとかではないので、クリック音は他の多ボタンマウス同様そこそこ大きいですが、メカニカルキーボードみたいに室内にカチャカチャ響くってことはないです。あと、メインスイッチが第4世代の光学式になったことで作動荷重も気持ち軽くなっている印象です。

各設定は本体のオンボードメモリに5つまで保存でき、底面のPROFILEボタンで切り替え可能。初期設定さえPCで済ませればPS5とも繋がります。
気になる点も触れておくと、それなりに大きくて、重いです。
12ボタン装着時は実測117g。軽量マウスからの乗り換えだとかなりズシッと感じると思います。まあMMO用途では無線の快適さが上回るので全然許容の範囲ですが、FPSをガッツリ遊ぶ用途には向かないかなと。

あとは、これだけのボタン数かつ、1ボタンが小さいので最初は誤入力がつきものです。4を押したつもりが7だったり、9のつもりが8や12まで一緒に押していたり……おそらく誰もがほぼ確実に通るはず。さらに下端までボタンが配置されているので、マウスを持ち上げるときに親指が触れて誤爆することもちょこちょこありました。

このあたりは持ち上げるときだけ握り方を変えるか、どうしても慣れなければ6ボタンで凝るのも選択肢ですね。

多ボタンを駆使したショートカットはゲーム以外でももちろん効きます。筆者はAdobeソフトやDaVinci Resolve起動時、ブログ投稿時の複数キー同時押し操作をまとめて1ボタンに置き換えていますが、ホントにキーボードに視線を落とす回数が激減しました。もし白系のカラバリがあったら作業用のメインマウスもNaga V3 Proに完全移行してることだと思います。
MMOへの最適解。もうこれ以外使えません。

ワイヤレスであること、プレートで親指のボタン数を選べること、薬指ボタンを物理的にロックできること。そしてガジェット的なやり込み要素も尽きないRazer Naga V3 Pro。光学スイッチの軽やかなクリックも心地いい。
一方で、重さ、サイズ、小さな12個のボタンに指が馴染むまでの時間はトレードオフ。ともあれ、一度操作性に慣れてしまえば、そこからのカスタマイズ含めこの上なく凝り甲斐のある一台ですよ。
価格は29,980円。マウスに財布から出せる金額と考えると確かに高級品に違いないですが、そこはRazer。それに見合うバリューはちゃんとあります。日頃からMMOを遊んでいる人、ショートカットを多用する作業が多い人、使っている多ボタンマウスの調子が怪しくなってきた人は、ぜひ「Naga V3 Pro」検討してみてはいかがでしょうか。

