ワークフローを激変させる「文字起こし機能付きワイヤレスイヤホン」viaim RecDotレビュー

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iPhoneのボイスメモや、Pixel、Galaxyのレコーダー機能、PLAUDなどのAI音声レコーダーなど録音・文字起こしのソリューションがどんどん増えてきている昨今。

これもAI性能の向上によるものだと思いますが、そのAIを活かしたちょっと変わった製品が登場しました。録音+AI文字起こし&リアルタイム翻訳搭載のノイズキャンセリングイヤホン「viaim RecDot」です。

先行して1週間ほど試用させていただいたので、実際の使用感をレポートしていきます。

目次

viaim RecDotの外観

こちらがviaim RecDot本体。中央にはviaimのロゴが大きく印字されており、周囲は丸みを帯びたデザイン。全体的にAnkerのSoundcore Libertyシリーズを彷彿とさせる外観に感じます。

充電ケースの開閉は、上側にスッとスライドして開くタイプ。このスライドの感触、めちゃくちゃ気持ちよくてこれだけで所有欲が満たされるんですよね。なお、下部の赤い部分が録音ボタンになっており、ボイスレコーダー的に使うことができます。

背面は充電用のUSB type Cポートとペアリングボタンをそなえます。もちろんワイヤレス充電にも対応。

TWSで重視されるバッテリー性能ですが、イヤホン単体で最大9時間、ケースをふくめ最大36時間と十分な電池持ち。

イヤホン本体のデザインはAirPodsなどと同じいわゆる「うどん形状」のインナーイヤー型。ステムの側面部分がタッチセンサーになっていて、つまむことで再生停止や録音などの操作を行えます。

また、別売製品ですがPC上のWeb会議をRecDotと同様に録音・文字起こしできるUSBスティック型のデバイス「NoteKit」も同時販売されています。

スマホ上の通話・音声と対面会議の音声を録音できるイヤホンに対し、NoteKitはPC上の音声を記録できるというもの。光沢感のあるクローム調でコンパクトながらイヤホン同様に上質感があります。

先端のキャップを外すとUSB type A端子が顔を出します。

さらにtype A端子を外すとtype C端子。

NoteKitは7月末にMacに対応予定のため、今回は外観の紹介のみとなりますが、会議用のスピーカーフォンなどに繋いで複数人で同空間で参加するシーンなどではこのNoteKitが活用しやすいかと思います。

なお、字起こしや翻訳などAI機能や使用時間などはRecDotと同じです。要約やTo-Doリストの作成も行うことができます。

RecDotを実際に使ってみる

まずRecDotのユニークなポイントとして、イヤホンをケースに収納したままボイスレコーダー機能を使うことができます。録音した音源はイヤホン内に保存される仕組みになっており、viaimアプリを介してスマホ側にダウンロードが可能です。これにより、対面の会議などイヤホンを使わないシーンでもボイスレコーダーとして活用することができます。

もちろんイヤホンを装着した状態でも外部音の収録が可能です。RecDotのノイズキャンセリング機能はオンオフだけでなく「透過モード(外音取り込み機能)」が搭載されているので、組み合わせることで有効活用できそうです。こちらの録音データもイヤホン内部のストレージに保存され、アプリからスマホへダウンロードできます。

また、viaimアプリの機能として、スマホ側の通話や再生している音源の録音、文字起こしにも対応。リアルタイムでの文字起こしにくわえて翻訳も同時進行できるので、海外コンテンツを再生しながら文字起こし+翻訳を確認するといった使い方もできます。

翻訳の正確性に関しては「それなり」といった感じですが、生成スピードはめちゃくちゃ高速。海外コンテンツもリアルタイムで全体像を把握できるのが素晴らしいですね。また、話者選択も精度が高く、話し手が変わるたびに話者を分別して見分けられるのも便利なポイント。

また、文字起こししたデータはそのままテキストとして読めるだけに止まらず、内容を要約したり、話の中のタスクをToDoリストとして抽出したり…といったAIならではの加工機能も充実しています。

要約の正確性についても、けっこうしっかりまとめてくれる印象です。音声読み取りの段階ではしっかりと認識ができず日本語が破綻している箇所もあるのですが、それを忠実に補正してまとまりのある文章に直してくれました。会議の議事録としての実用面を想定しても申し分ないレベル。

なお、文字起こしは月600分まで利用できるBasicプランが標準搭載で利用可能となっており、利用ニーズに応じて毎月1800分のテキスト化が可能なProプラン(1,500円/月 or 12,000円/年 )や時間無制限で使えるUltraプラン(3,000円/月 or 22,000円/年)に切り替えるといった使い方になります。

また、RecDotとNoteKitのアカウントを同期される場合、2つの端末で月600分の利用時間になります。なお、別々のアカウントで利用する場合は、それぞれで月600分利用可能。試用時間の残数は、アプリから随時確認できます。

イヤホンとしての性能は?

録音機能ばかりに着目してきましたが、11mmのドライバーを搭載。-48dBの強力なノイズキャンセリング、LHDCにも対応したハイエンドイヤホンであるviaim RecDot。

全体的な使用感としてははAirPods Proに近く、つまんで一時停止操作・上下スワイプで音量調整辺りの操作も円滑で、装着感もAirPods Proに限りなく近いです。遮音性能も、同価格帯のイヤホンの中でもとりわけ劣っているということはなく、満足できるレベル。

一方音質に関しては、同クラスのイヤホンと比べて一歩劣っているかなという印象。低音中心にパワフルな音ではあるものの、音の解像感や粒立ち、空間表現という点ではAirPods Proよりワンランク下がるかなというのが正直なところですね。

とはいえ、AIボイスレコーダーをメインとしたイヤホンという飛び道具でこれだけの音が鳴るなら(かつ十分なバッテリー性能、2台同時接続できるマルチポイント、ハイレゾ対応)、普段使い用のイヤホンとして一定の満足感は得られるのかなという印象です。

「音の広がり感や音幅感豊かなスピーカー的な音質が好み」といった人は物足りなさを感じるかもしれませんが、低音がしっかり鳴る密閉型的な音を好む人にはシンプルにメインイヤホンとしておすすめできるレベル感ではあるかなと感じます。

最高の音質を求めるならもちろんイヤホン単機能のハイエンドモデルを選ぶべきですが、それこそ日常的にライトに音楽を聴くとか動画の視聴がメインという人であれば、十分普段使いのイヤホンとしてもRecDot一つで完結できるように感じますね。

物量を増やさず、「日常の全て」をテキスト化

またまた革新的なガジェットが登場したなあと…。自分の独り言をすぐに録音して記録するも良し、会議の通話内容や外国人との会話だってOK。RecDot一個持っていれば自分の日常のすべてがテキスト化できてしまうので、AIの力でサクッと大量の情報を処理できるようになります。くわえて、音質も申し分なしのノイキャンイヤホンとして成立している。

普段持ち歩くイヤホンをRecDotに置き換えるだけで物量を増やさずに「文字起こし」「会議のボイスレコーダー」「会議要約」「ToDoリスト作成」「リアルタイム翻訳」などを網羅し、これ一台で対面会議にもWeb会議にも両対応できてしまうスグレモノ。AIによる業務効率化を検討中の方は、ぜひviaim RecDotおよびNoteKitをチェックしてみてください。

製品名viaim RecDot
ドライバー11mmダイナミックドライバー
(チタンコーティング仕様)
ノイズキャンセリング-48dB
マイクトリプルマイク + 骨伝導マイク
BluetoothコーデックSBC
AAC
LHDC
マルチポイント対応
※LHDC接続時は単体接続
駆動時間9時間(イヤホン単体)
36時間(ケース込み)
防塵防水性能IP55
カラーブラック
シルバー
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