あらかじめUSB-Cケーブルを内蔵するものが増えている近年のモバイルバッテリー。
別途ケーブルを用意する必要がない便利なケーブル付きモデルですが、「ケーブルが短い」「長さを調節したい」なんなら「もう一本ほしい」など…使っているうちにあれこれ欲が出てくるのですよ。
これらの要望にまとめて答えてくれているのが、Ankerの「Power Bank (25000mAh, Built-In & 巻取り式USB-Cケーブル)」です。
実際に1週間ほど使ってみたので、使用感などレビューしていきます。
Anker Power Bank 25000mAh
こちらがモバイルバッテリー本体。ガンメタ塗装のマットな質感で、手触りが良く指紋がつきにくいのがまずうれしいポイント

25000mAhと超大容量だけに、約158 x 54 x 49 mmとそれなりに大きいですが、同クラスの中では比較的コンパクトにまとまっています。
最大の特徴は、ループ代わりにもなる内蔵のUSB-Cケーブル(30cm)。従来のビニールっぽい素材とは違い、編み込み式になったことでより丈夫になっています(10,000回の折り曲げにも耐えるのだそう)。手触りもいい感じ。

そしてもう一つ巻取り式ケーブルを内蔵し、引っ張り出すことで67cmまでフレキシブルに使えます。ちなみにこちらは従来のナイロン素材ですが、メジャーのように巻き取るギミックが使っていて心地いいです。

2本のUSB-Cケーブルとは別に、USB-Cポートがひとつ、そしてUSB-Aポートもひとつの実質4ポート構成となっています。

最近はUSB-Cのみのモデルが主流の中、USB-A付きなのも個人的に嬉しいポイント。出張先でケーブルを忘れて借りる際など、USB-Aが必要なシーンもちょいちょいあるので地味に助かるんですよね。
重量は実測で約593gと、同クラスでは600gを超える中ギリ500g台(さらにケーブルを2本そなえながら)と軽量性にも富んでいます。

また、側面の電源ボタンを押すとディスプレイにバッテリー残量が表示され、2度押しで「バッテリー温度」3度押しで「最大容量」とさまざまな情報が確認できます。

また、ダブルタップで各ポートの入出力ワット数を確認することもできます。

実際に使ってみる
Anker Power Bank 25000mAhは、2本のケーブル、USB-Cポートすべて最大100W入力に対応し、100W以上の充電器と組み合わせれば2時間弱でカラの状態から満充電できます。

さらに本気の強みが、パススルー充電対応であること。モバイルバッテリー本体の充電と端末の充電を同時に行えるパススルーですが、これがあるのと無いのとでは使い勝手がまったく変わってきますからね。モバイルバッテリー側のバッテリー残量がないときや、自宅の特定の場所で充電器として使うときなど何かと重宝するんですよ。

出力は抑えられますが、モバイルバッテリー本体を充電しつつ、複数台の端末を充電、といったこともできちゃいます。

USB-Cポート・2本の内蔵ケーブルいずれも最大100W出力に対応し、14インチMacBook Proふくむ大抵のノートPCが急速充電可能です。

また、超急速充電の次世代規格「PPS(Programmable Power Supply)」にも対応しています。Appleユーザーには関係のない話ですが、PPS対応の一部のAndoroidデバイス(Galaxy、Xperiaシリーズなど)が従来のPDをしのぐスピードで充電が可能です。
なお、2ポート接続時は各ポート最大82.5Wずつという公称値なので、ノートPC2台の同時充電もまかなえます。一方で3ポート接続時は、USB-C単ポートが最大100Wでるもののそれ以外の出力がかなり低いので、残りの2ポートはスマホ+小物デバイスくらいの充電が限界といった感じ。

ちなみに、USB-Aをふくむ全ポート接続時も同様にUSB-C単ポートが最大100Wで、残りの3ポートは5〜15W程度の出力に留まります。一方でモバイルバッテリー本体の温度状況は全ポート接続時でも安定しており、この辺りはさすがAnker製だなと感じました。

使い勝手と容量と価格のバランスが絶妙
ケーブル一体型の製品が増えているモバイルバッテリー市場ですが、単ポート最大100W出力、それからパススルーに対応した製品はまだまだ少ないんですよね。
そんな中、最新のAnker Power Bank 25000mAhは2本のケーブル内蔵、ディスプレイの搭載、ラップトップやタブレット、スマホの急速充電、優れた携帯性と、どこをとっても完成されたモバイルバッテリーだと感じました。
ケーブル一体型のモバイルバッテリー選びに迷ったらコレな一台です。今回使用したブラックモデルに加えて、MacBookとの親和性に優れるシルバーモデルも選べるのでぜひチェックしてみてください。