先日『Able Carryの無重力バッグ「Max Backpack」がアップデート！最新モデルレビュー』でも記事にしましたが、以前から愛用している“無重力バッグ”ことAble Carryのバックパック。
なんと今回ミニマルなバックパック「Daybreaker 2」をメーカーさんが送ってくださったので、さっそく使ってみています。2週間ほど経過したので、使用感をレビューしていきます。
必要最小限サイズ、だけど収納力が高い。かつ疲れない。そんなオンオフ兼用リュックを探している方は必見ですよ。
寛容な収納力。だけどシルエットも美しい
まずAble Carryのバックパック全般にいえることですが、背負ったときのシルエットがとにかく美しいんですよね。
「25L」と寛容な収納力であるこちらのDaybreaker 2も、縦にスラっと伸びたシルエットのため一見その容量を感じさせないスタイリッシュな造形が特徴です。メーカーロゴや目立つ装飾のない、シンプルを極めたデザインもまた歴代シリーズから継承しています。
Able Carryの他モデル同様、耐久性に優れる「X-Pacモデル」と、より軽量で着用感の軽い「Cordura Ripstop」の2種類の展開があり、今回はより丈夫なX-Pacモデルを送っていただきました。
ダイヤ状の格子模様が特徴的なX-PAC、登山やハイキング用のザックなどでよく用いられる堅牢素材です。多層構造になるので“10kg超え”みたいな極端に重たい物の持ち歩きには向きませんが、従来のナイロン生地に比べて、耐久性・防水性・軽量性いずれも優れます。Daybreaker 2はその上にさらにDWR加工が施されてるので、雨の日の撥水性も大丈夫。
サイズは高さ50 x 幅26 x 奥行き19 cmということで非常にコンパクト。同社フラッグシップモデルのMax BackpackやMax EDC比べると、横幅中心に一回りほど小さいサイズ感となっています。
重さも718g（Corduraモデルは660g）と、同社最小モデルのThirteen Daybagとほとんど変わらない軽量設計。日帰りの旅行や通勤、通学はもちろん、ちょっとした散歩など荷物が比較的少ないシーンでも背負って外へ繰り出したくなる軽さです。
至れり尽くせりのオーガナイザー
こういったアウトドア傾向のバックパックは、収納ポケットなどが最小限で「あくまで荷物を収納する器」という作りであることが多い中、Daybreaker 2はオーガナイザーが充実しておりタウンユースでも非常に使いやすい作りになっています。
まず、15.6インチのラップトップの収納を想定したゆとり充分のPCスロットにくわえて、上部にはPCとセットで持ち歩く細々したガジェットや、筆記具の収納のために間仕切りされた伸縮ポケットをそなえます。
PC・タブレット収納の向かいにもほどよいサイズのポケットを備え、メイン収納自体の容量も寛容。ふだんのデイユースはもちろん、いざとなれば1〜2泊分のショートトリップならこれ一つでまかなえるくらいの柔軟さがたしかにあります。
同社パッキングアイテムのCube Setも3サイズしっかり収納できました。生地が薄く、内寸もギリギリまで詰め込めるためか、それでもなお多少キャパがあるので驚き。
フロント左側には、折り畳み傘や水筒を収納するためのボトルポケット。内部にも伸縮生地のボトルボケットをそなえますが、外側の方が断然取り回しやすいので基本はここにボトルや傘を収納しています。
そして、背負ったままアクセスできる便利なサイドポケット。身体に面していてセキュリティ性も高いので、スマホとmont-bellの極薄財布の定位置に。
この手の背面ポケットって三つ折り財布がギリ入るくらいのスペースであることが多いですが、大きくマチが取られていて収納力は意外と寛容。旅行の際は、モバイルバッテリー、パスポートなどの収納にも最適でしょう。
まるで着ているような背負い心地
Able Carryといえば肉厚のショルダーハーネスも特徴のひとつですが、軽量設計のDaybreaker 2も大容量モデルに近いクッション性と反発性の高い幅広ハーネスを採用しています。ハーネス同士を繋ぐチェストベルトも手伝って、肩に重さを感じにくく非常に快適。
バックパック底面まで伸びたショルダーベルトが下からも重みを支えて荷重を分散させるA-Frame構造のおかげか、物量にかかわらずビタっと吸い付くように背中にフィットするんですよ。歩いてる最中ほとんど横揺れしないので、丸一日PCやカメラを詰め込んで歩いた日の負担感もずいぶんと軽減しました。
約2週間PCリュックとして使用した感想を一言で表すなら、着ているような背負い心地。Daily Backpack時代から“無重力バッグ”と形容される同シリーズですが、クッション性、荷重分散ともにたしかなアップデートが感じられました。
しいて言えば、旅行時にスーツケースに固定できるリアストラップがついていないのは個人的に残念ポイント。その点リアストラップ付きのMax EDCやMax Backpackは、旅行中のバスや電車移動（特に混雑時）に重宝するんですよね。
やっぱりうれしい「自立」
Daybreaker 2はカラの状態だと自立しませんが、ある程度物量を入れた状態ならしっかり安定して自立してくれます。
このバックパック、型くずれとは無縁といっていいくらいフレームが堅牢なので、荷物パンパン状態でもビシッと自立してくれます。公園のベンチに立てかけたり、カフェの椅子なんかに置いた時にへちゃっとならないのがうれしい。
ちなみに、軽量性に重きをおいたCordura Ripstopモデルは、収納する荷物で安定させないと自立がむずかしい設計なので、自立に重きを置くということならX-Pacモデルをおすすめします。
スポーティーで用途を選ばないシンプルなPCバック
この2週間はThirteen Daybagと入れ替える形でDaybreaker 2を使い込んでみたのですが、軽量性そのままに容量が10L以上拡張された後者はだんぜん使い勝手がいいと感じました。特に出先で意図せず荷物が増えてしまう際など、25Lの容量は安心感が段違いですね、
本製品のような20LちょっとのPCバックって軽さや薄さに重きを置くあまり、肝心の使用感が損なわれてると感じることも正直多いですが、Daybreaker 2は同クラスのPCバックとして双方が絶妙なバランスに仕上がっているなあと。。
デイユースやショートトリップに最適なサイズと、かゆいところに手が届く機能、装備を各所に盛り込んだDaybreaker 2。スポーティーで用途を選ばないシンプルなデザインのPCバックを探している方、軽量性を重視してトレッキングや日帰り登山などのアウトドアリュックを探している方はぜひチェックしてみてください。
