極上の「手書き感」。ノート特化タブレットの決定版「Supernote Nomad」レビュー

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電子化が進む昨今は、タスク管理やスケジュール、ちょっとしたメモにいたるまで、スマートフォンやタブレットで一元管理してる人も多いと思います。そんな中、「余分な機能はいらずメモツールとして特化させたい」「手書きの質感にこだわりたい」など注目を浴びているのが電子ペーパータブレット。

ここ数年多数メーカーから販売されていますが、中でも「手書きの質感」にこだわり抜いているのが「Supernote Nomad」。今回はRattaさんからサンプルを送ってもらい1週間お試しさせていただいたので、使用感をレビューしていきます。

目次

Supernote Nomadの外観と基本性能

こちらがSupernote Nomad。7.8インチと小型ノート程度の画面サイズで、重さは約266gと非常に軽量。大きめのスマートフォン程度の重量かつ、7mmの薄型タブレットなので、厚みのある紙のノートなんかと比べても持ち歩きやすいです。

表面全体にフィルムが貼られており、ベゼルとディスプレイの際部分も凹凸がなく、一面同じ質感になっています。

また、物理ボタンはなく、スクリーンの左右にジェスチャー操作対応のサイドバーを搭載。このサイドバーを上下になぞることで、さまざまな操作が可能です。

上部には電源ボタンとUSB Type-C端子、背面上下にフォリオ(カバー)とドッキングさせるためのマグネットが配置されています。

オプションで追加できる専用フォリオ(カバー)は、キャンパスタイプ(9,800円)とヴィーガンレザータイプ(12,980円)の2種類用意されており、今回は本体デザインに合わせてヴィーガンレザーのホワイトを選んでみました。装着方法はシンプルで、前述の上下マグネットにパチンっとくっつけるだけ。マグネットの磁力もちょうど良くスムーズに脱着できます。

フェイクレザーなので本革と全く同じ質感とまではいきませんが、本体同様に高級感があります。本革に比べてツルツルサラサラ触感で質感は良いですし、何かこぼしたり汚れが付着してもサッと拭き取れるのでメンテナンス面でも扱いやすいです。また、内側は樹脂とナイロンベースなのでしっかりと端末本体を保護できます。

そしてもう一つの追加オプションが、Supernote Nomadで使用できる専用スタイラスペン。

今回は、ドイツの文具メーカーLAMY(ラミー)の「LAMY safari twin EMRスタイラスペン」を選択。書き味については後述しますが、軸が太くて安定しやすいのと、ペン先を回転することでEMRとボールペンを切り替えできこれ一本でSupernote Nomadと紙の両方で書ける点が意外と便利。なお、端末と合わせてホワイトで統一したい場合は、ホワイトカラーが選択できる「ハート・オブ・メタル(Gen 2)スタイラスペン」を選ぶのもアリでしょう。

手帳、ToDo管理、スケッチブックなんでもこなす

Supernote Nomadの使用用途は、メモ帳、ノート、手帳、ToDo管理、スケッチブックと多岐に渡ります。価格が価格なのでわかりきっていることなんですが、ペンタブのようなツールバー機能をそなえペンの太さや種類、消しゴムツールはもちろん、筆圧検知などかなり自由度高く使用できます。

最も使用頻度が高いであろうメモ機能には無数のテンプレートが用意されており、無地、8~10mmの罫線、グリッド、ドット、講義や会議などで有用なコーネル式などさまざまなパターンから選べます。加えて、画像のドロップでカスタムテンプレートの追加にも対応。

スマホやタブレットに比べてレスポンスで劣る電子ペーパーにおいて、個人的に重要だと考えるのが「ファイルの管理機能と視認性」。Supernote Nomadは、フォルダーでファイル管理し生成時に仕分けできることはもちろん、タイトル、キーワード、スターマーク、リンクなどのジャンプメニュー機能が出色なんですよね。これらを使いこなすことで、目的のファイルに瞬時にアクセスできるというわけです。

また、生成したノートはPDF経由でスマホやパソコンと連携でき、独自のSupernote CloudのほかGoogle Drive、OneDrive、Dropboxなどクラウドサービスとも同期可能。さらに、ファイル単位でQRコードを使ったエクスポートにも対応し、スマホで読み込んでサッとメールで共有したい――といったときにこの機能が一役買ってくれます。

最近はもっぱらスマートフォンで済ますことが多い、ToDo管理や予定(カレンダー)機能。

ほぼ手書き感覚で直接入力できるので「スケジュール管理だけはアナログ派」という人にも非常に馴染みやすいですし、GoogleやOutlookと同期できるのでデジタル派にとっても使い勝手が良いです(同期後は右下の「イベント」部分に予定(内容や時間など)が表示)。また、設定から週の開始曜日を変更することもできます。

極上の書き味と即座なレスポンス

ディスプレイに「FeelWrite2自己回復フィルム」というスクリーンプロテクターを採用するSupernote Nomad。表面の材質は非常に滑らかで、ペンを走らせるとわずかな沈み込みを感じ、書き味はまさに「紙+ボールペン」といった印象。

これまでにいくつかの電子ペーパーを試してた中でも、書き心地は最高だと感じました。「書く」ツールとして特化されているだけありタブレットやペンタブのような不快な滑りは感じませんし、筆圧の検知により力の入れ具合で抵抗感が変わる感触含めどこまでも紙に近い。

iPadなどにペーパーライクフィルムを使ったことがある人ならわかるかと思いますが、書き味自体は限りなくそれに近いです。しかしSupernote Nomadは筆圧の沈み込みで生じる抵抗感がより自然で、ペーパーライクフィルム以上の“手書き感”が味わえます。

筆記時のレスポンスも良好で、ペン入力での遅延は全くといっていいほど感じません。ファイル起動直後のみペン認識に多少のラグが生じますが、公私共に一週間使い込んでみて遅延が気になるシーンは皆無でした。

Kindleアプリにも対応

Supernote NomadはKindleにも対応しているので、電子書籍としての活用もできます。「設定→アプリケーション→アプリストア」からKindleアプリのインストールが可能です。

電子書籍リーダーと同様の白黒の非発光型のため、炎天下でも視認性はよく室内屋外ともに利用できます。さすがにスマホなどと比べると挙動にもっさり感はあるものの、Kindle端末ヘビーユーザーの僕の感覚では視認性、反応速度ともにかなり好感触でした。

ただ、「読む」ことをメインにしたKindleリーダーなどと違いSupernote Nomadはあくまで「書く」ことがメインの電子ノートなので、スクリーンライトやバックライト的な暗所用機能は非搭載なのでそこだけ注意してください。

究極の電子ノート「Supernote Nomad」

タブレットなどと比べて使用用途は限定的であるにもかかわらず、価格は5万2980円(税込)〜とそれなりに高価であり、前提としてかなりユーザーを選ぶアイテムだといえます。

一方で、「デジタルの手書き」においてここまでハイクオリティな電子ペーパーノートは他では決して手に入らないのもまた事実。メモツールにとことん拘りたい、デジタル上で手書きの質感を味わいたいという方は、Supernote Nomadを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。現在は公式サイト経由で購入可能なのでぜひチェックしてみてください。

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