ノートPC・タブレット・スマホの充電をまるっと一つでカバーできる便利な60Wクラス充電器。
1日1回は必ず出先でPCを開く筆者は、PCの急速充電はもちろんスマホと合わせての2台同時充電ができる2ポートタイプを重宝しています。
そんな数ある60Wクラスの2ポート充電器の中でも、接続機器に合わせて最適な出力で複数デバイスを急速充電できるのがInnergieの「C6 Duo」。
ノートPC単体はもちろん「MacBook Pro + スマホ/タブレット」「MacBook Pro + Nintendo Switch」「MacBook Air x 2」など、あらゆる組み合わせで各機器を最適な出力に自動分配し急速充電してくれる賢いモデル。
また、60Wクラスの2ポート充電器としては最小級のコンパクト設計で持ち運びにもピッタリ。
というわけで今回は、そんなInnergie C6 Duoの外観やサイズ感、充電性能など詳しくレビューしていきます。
Innergie C6 Duoの概要・外観
「Innergie C6 Duo」は、最大60W出力に対応する2ポートUSB充電器。主なスペックは以下のとおりです。
製品名 | Innergie C6 Duo |
---|---|
入力 | AC 100-240V / 1.6A 50-60 Hz |
USBポート数 | USB-C×2 |
USB-C 出力 | 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3A、PPS:5V-11V/3A 最大出力63W |
USB-C 単ポート出力 | 最大60W |
USB複数同時出力 | 30W+30W 45W+18W (自動的に出力を配分) |
PPS | 対応 |
サイズ | 56×47×30.4mm |
重量 | 140g |
価格 | 5,990円(税込) |
設立50年以上の老舗電源メーカーであるデルタ電子(Delta Electronics)が開発元とあって、充電性能はもとより安全面でも定評のあるInnergieシリーズ。
同社の充電器は、いずれもホワイト一色のシンプルな外観が特徴。光沢がかった表面加工で上質感があります。
サイズは約56 × 47 × 31 mmと、手のひらに収まるサイズ感です。2ポートの60Wモデルとしては非常にコンパクトな設計になっています。
MacBook Proの67W純正アダプタと比べると、そのサイズ差は一目瞭然。ほぼ2分の1サイズにおさまっています。
Mac付属充電器にはApple純正という安心感がありますが、これだけサイズ差があるとさすがに純正を持ち歩くのは考えちゃいますよね。
横幅が3㎝しかないので、一般的な横並びの電源タップでも干渉せず使えます。電源タップに挿したときの存在感もApple純正アダプタに比べて断然スマート。
重さは、約200gの純正アダプターに対し、Innergie C6 Duoは約139g。ポートが1つ多いのに30%も軽量化されてるという異常事態です。
そして、嬉しいプラグ折りたたみ式。
プラグが他の機器と干渉しないので、持ち運ぶときに何も考えずガジェットポーチに突っ込んでおけるのが楽ちん。
Innergie C6 Duoのレビュー
上下ポートが変幻自在に出力を最適化
Innergie C6 Duoの最大の特徴が、1ポート接続時と2ポート時で最適な出力に配分してくれる点。
USB-C 1 | USB-C 2 | トータル |
---|---|---|
60W | 60W | |
60W | 60W | |
45W | 18W | 63W |
18W | 45W | 63W |
30W | 30W | 60W |
上下のポートそれぞれが最大60W出力に対応し、2ポート使用時はデバイスに合わせて45W + 18W、30W + 30Wに配分されます。
また、従来モデルのように上下ポートの使い分けも気にする必要がなく、接続デバイスを認識して自動で出力をコントロールしてくれるのが嬉しい。
まずは、USB-C単ポートにMacBook Pro14インチ(8コアCPU)を接続して充電速度を測ってみました。
58W前後で正常に急速充電ができています。
MacBookのシステム上もしっかり60Wと認識。
ちなみにケーブルは付属しないので、MacBookに付属のものを使うか、「Anker PowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブル」などのUSB-C to USB-Cケーブルの別途用意が必要です。
複数ポート使用時の充電性能
続いて2ポート接続してみました。
ノートPC + スマホ(もしくはタブレット)の場合、45W + 18Wに配分され両機器とも急速充電ができます。
2ポート使用時(片側にiPhone 13 Pro接続)の14インチMacBook Proの充電速度を測定したところ、約43W出力でスペックどおりの値が出ていました。
「ノートPC + Nintendo Switch」「2ポートともにノートPC」といった高出力デバイス2機器の組み合わせの場合は、30W + 30Wに配分され同時充電が可能です。
特殊な使い方なので需要があるかはさておき、性能上はMacBook Air x 2台の組み合わせでも同時に急速充電ができてしまいます。あとはやはり「どっちのポートに、何を接続しよう」とあれこれ考える必要なく、とりあえず最適な出力に変換してくれるのが手軽で最高ですね。
超急速充電のPPSに対応
Innergie C6 Duoは、”超急速充電”の次世代規格「PPS(Programmable Power Supply)」にも対応しています。
Appleユーザーにはあまり関係のない話ですが、PPS対応の一部のAndoroidデバイス(Galaxy、Xperiaシリーズなど)が従来のPDをしのぐスピードで充電が可能です。
以前紹介した1ポートタイプの姉妹モデル「Innergie C6」はPPS非対応でしたが、本機は次世代の規格にもきちんと対応しています。
充電時の発熱
筐体が小さくなればなるほど気になるのが、充電中の発熱。
結果はというと、やはり一般的な充電器同様それなりに熱を持ちます。
もちろん安全基準をクリアしているため危険はありませんが、使用後すぐにポーチなどにしまうのはややためらう程度には熱くなります。とはいえ、これは小型充電器全体の課題であり、同クラスの他機器に比べて特別熱くなる感じはありません。
強いていえば、最大出力で2台充電する際はなるべく風通しのいいところで使うのが良さそうです。
一方、充電中のコイル鳴きは一切気になりませんでした。耳に10cmくらい近づけてやっと微かにチチチ‥と音が聞こえるくらいなので、枕元でも問題なく使えます。
Innergie C6 Duoレビュー|まとめ
今回は、Delta ElectronicsのUSB充電器「Innergie C6 Duo」を使った感想・レビューでした。
充電器の方が接続するデバイスに合わせて出力を最適化してくれるので、挿すポートを気にする必要がなくなるメリットは大きいです。
サイズ自体も最小級で、自宅用にはもちろん持ち運びにも最適。ノートPC用の2ポートタイプをお探しの方はぜひチェックしてみてください!