WEB会議、リモートの打ち合わせなど、在宅ワークやビジネスの場で利用シーンが増えている”スピーカーフォン”。
最近はヤマハやJabraなど多数の有名オーディオメーカーから発売されていますが、スピーカーの音質、マイクの集音性能など機能も価格もピンキリで、どれを選べばいいか迷っている人も多いはず。
そこで今回は、”マイク性能も音質も妥協したくない!”というワーカーさんにおすすめのハイエンドスピーカーフォン「EMEET M2 Max」を紹介します。
環境音をシャットアウトする「ノイズキャンセリング」や、人の声だけを感知してクリアに拾う「Voice IA機能」など、今WEB会議を円滑にする上で欲しい機能をまとめて盛り込んだワイヤレススピーカーフォン。
今回は、EMEETさんから「よければテレワークに使ってみませんか?」とお声がけいただき、レビュー用に一台送っていただきました。
実際に1ヶ月ほど使用してみたので、そんなEMEET M2 Max スピーカーフォンの使用感、使ってみてわかったメリット・デメリットなどまとめていきます。
EMEET M2 Max スピーカーフォンの外観と概要
「M2 Max」は、EMEET社が販売するノイズキャンセリング対応スピーカーフォンです。
製品名 | EMEET M2 Max |
---|---|
接続方法 | Bluetooth 接続 USB,接続 AUX接続(オーディオ) Bluetoothアダプター(Dongle) |
バッテリー | 最大12時間まで |
マイク | 4つのプロ専用マイク搭載 |
サンプリング | 48kHz / 16-bit 9 |
スピーカー | 5W,83dB |
Bluetoothバージョン | Bluetooth® 5.0 |
ノイズキャンセリング | 対応 |
エコーキャンセリング | 対応 |
集音範囲 | 10-15人まで |
対応OS | Windows 10,8.1,8,7,Vista、XP; Mac OS; Linux |
サイズ | 188*188*45mm |
重量 | 615g(±5g) |
内容物は、マイクスピーカー本体、USB Type-Cケーブル、USBアダプタ(ドングル)、ユーザーマニュアル(日本語対応)の4点です。
オフィスでの使用も想定されているため、USBケーブルは3mと長めのものが付属。離れた場所にあるPCとも有線接続することができます。
Bluetooth接続用のUSBドングルも付属。
無くしがちなドングルですが、スピーカー底面に格納できる新設設計。カチッとしっかり固定されるので、持ち出し時に外れる心配もありません。
説明書はもちろん日本語に対応。イラスト付きでわかりやすい。
こちらがスピーカーフォン本体。物理ボタンやスイッチの類は一切なく、必要最小限のインターフェースのみのシンプルなデザイン。
最大15人までの集音に対応ということで直径18㎝とそれなりに大きく、一般的なスピーカーフォンと比べてもこれだけサイズ差があります。
ただ、サイズに対して重さは約630gと軽量設計。500mlペットボトルよりちょっと重いくらいなので、基本は据え置きメインですが「いざとなったら持ち運べる」点で気軽に扱えます。
側面には上下左右4つのスピーカーを搭載し、360度全方向に出力が可能。
側面上部のラバーキャップを開けると各種ポート類。左から「ケンジントンロック用のポート」「リセット穴」「3.5mmイヤホンジャック」「連結用ポート」「USB Type-Cポート」となっています。
内蔵バッテリーは最大12時間連続使用可能なので、単日利用ならほぼ充電不要で使えるのが良いですね。
底面には滑り止めのラバー加工。多少傾斜のある場所での設置や、操作時も位置ずれしにくく安定して使えます。
スピーカーフォンとしての使用感
1ヶ月ほどEMEET M2 MaxをWEB会議用のメインスピーカーとして使ってみたので、ここからは実際に使用して期待以上だったこと、期待を上回らなかったことなど率直に感想をまとめていきます。
マイク・ノイズキャンセリング性能
10人以上での多人数会議にも対応しているだけあり、やはり集音性能や音声入力の感度の良さは非常に優れています。
ノイキャン付きのマイクが4基入ってるので、1m以上距離を置いてもナチュラルに集音できますし、遠くに置いても特に声を張ることなくしっかり集音できるのが想像以上に快適。
人の声だけを認識して拾う「Voice IA機能」を搭載している本製品は、環境音の遮音性能も段違い。資料をめくる音やキーボードの打鍵音はもちろん、マウスのクリック音まで綺麗に消えるのに驚きました。
このVoice IA機能は操作パネル上部のボタンをタップすることで有効にできます。筆者は周りの音も併せて伝えたい場合だけオフに、それ以外は常時Voice IAオンにして使っています。
また、これら機能のおかげでマイクと物理的に距離を取ることで、ハウジングやエコーが大幅に改善できることに気がつけた点も嬉しい発見。
自然でクリアな音質
決して集音性能に全フリというわけではなく、スピーカー自体の音質も非常に自然でクリアな本製品。
これまで各社の製品を試してきましたが、この手の小型スピーカーフォンの音はいずれも”鳴ったら良し程度”であることが基本。その点M2 Maxは純粋なPCスピーカーとしても十分日常使いできるくらいには音がいいです。
一聴した時点で比較するまでもないかな〜と感じましたが、しばらく愛用していたAnker PowerConfと聴き比べてもスピーカー性能は段違いですね。(もちろん価格差を踏まえると当然なのですが)
会話に使う分には不自由のなかったAnker PowerConfですが、一度このチューニングに耳が慣れるとちょっと従来のスピーカーフォンには戻れないですね・・。それくらい音は自然でクリアです。
パッシブラジエーターを2基積んでる「SPACE」と比較するとさすがに中低音の響き具合とかは物足りないですが、よほど音質に拘るわけでなければ、動画・音楽視聴でも十分満足できる音質かなと思います。
Voice IAやノイズキャンセリングといった付加価値を踏まえると、多人数、個人どちらで使う場合を想定してもスピーカーフォンとしての総合値はM2 Maxに軍配が上がるかなと個人的には感じました。
LED点灯で視覚的に状態がわかる
実際にしばらく使ってみて便利に感じたのが、本体のLEDライト点灯。
この点灯カラーで、常に本体の状態が視覚的に確認できるのがわかりやすい。例えば、ミュートをオンにしているときは↓のようにインジケータ周辺が赤く点灯します。
「ミュートにしたつもりが上手くできてなかった…」なんてことが防げるのが安心。その他、充電残量やボリュームなんかもこのライト表示で確認できます。
通話時やミュート時、ペアリング時はBluetooth接続のUSBドングルも点灯するので、PCとスピーカーフォンが離れている状態でもステータスがわかりやすいのが嬉しい設計です。
ソフトウェアからカスタマイズ可能
M2 Maxは、EMEETの公式ソフトウェア「eMeetLink」に対応しています。
ソフトウェアのダウンロード
ダウンロードすると、画面上でソフトウェアを最新バージョンにアップグレードできるほか、各機能の細かいカスタマイズが可能になります。
未使用時の自動電源オフの待機時間から、通知音・LEDライトの色変更、ピックアップゲインの調整、一部のスイッチのオンオフや、マイクの方向性などが調整できます。
購入後にこれだけ細かくカスタマイズできるスピーカーフォンもそうそうないので、自分好みにアップデートしつつ良いものを長く使っていきたいという人は特にEMEETのスピーカーフォンを試してみてほしいです。
安定性を重視するなら有線接続がおすすめ
Bluetoothによる無線接続と、Type-Cケーブルによる有線接続の両方を試してみましたが、体感ではっきりわかるくらい有線接続時の方が通話時の安定性に優れていました。
もちろん無線接続でも十分安定していますし音もクリアですが、有線接続時の方がスピーカー性能が良く、相手の声をより鮮明に聞き取ることができます。
集音、スピーカー性能どちらにも優れ、設置場所を選ばない点が一番のメリットとも言える本製品ですが、より鮮明に相手の声を聞きたい大事なシーンでは有線に切り替えてデスク上に持ってくる、といった使い分けが今のところしっくりきていますね。
EMEET M2 Maxレビュー|まとめ
今回は、EMEET社が販売するノイズキャンセリング対応スピーカーフォン「M2 Max」を紹介しました。
環境音をシャットアウトするノイズキャンセリングや、人の声だけを感知してクリアに拾うVoice IA機能など、今WEB会議を円滑にする上で欲しい機能をまとめて盛り込んだハイエンドスピーカーフォン。
筆者のように高機能なWEB会議用スピーカーフォンを探しているワーカーはもちろん、企業やチームでリモートワーク環境の整備を検討している方はぜひチェックしてみてください。
スピーカー性能は本製品に劣りますが、同じくノイズキャンセリング対応の小型モデル「EMEET Luna」も販売されているので、個人利用でコンパクトなモデルをお探しの方はぜひこちらも検討してみてください。