ノートPCを使ってると、もう一つ画面があれば作業がしやすいなーと感じるときがあります。でも、大きな外部ディスプレイは置く場所がない…。そんなときに重宝するのが、サクッと二画面環境がつくれるモバイルモニター。
ロピログではこれまでに様々なモバイルモニターを紹介してきましたが、以前レビューした2画面モデルなど高品質な製品を手がけるEHOMEWEIから、またまた先進的なモバイルモニターが登場しました。それがこちら。
EHOMEWEI RO-160PU

「EHOMEWEI RO-160PU」です。視認性に優れる16インチ(16:10)、有機ELかつ解像度4K(3840×2400)対応。タッチパネルにも対応し、USB Type-C一本でデュアル環境を召喚できます。
- 画面サイズ:16インチ(16:10)
- パネル:IPS グレア(光沢)タッチ対応
- 有機EL:対応
- 解像度:4K(3840×2400)
- 色域:DCI-P3カバー率100%
- 入力端子:USB type C×2、Mini HDMI×1
- 重量:スタンド込み約1kg
まず16インチの有機ELモデルながら、モニター本体の重量がスタンド込みで約1000gとめちゃくちゃに軽い。毎日ノートPCとセットで持ち歩くデバイスとして申し分のない軽量設計といえます。16インチの4K画面をスタンド込み約1kgで持ち出せる昨今のモバイルモニターの進化は凄まじい。。

5mmの極薄画面&極限までの狭ベゼルということで、実際の筐体サイズはインチ数以上にコンパクトな印象。A4ファイルを持ち歩くような感覚で、比較的負担なく携帯できます。

かといってモバイルディスプレイ特有のチープ感的なものもなく、PC本体のような極めて上品な質感。目立つブランドロゴも無く、この洗練されたデザインからして刺さるって人も多いんじゃないでしょうか。

スタンドは無段階で角度調整でき、最大90度まで開くことができます。16インチを支えるだけありスタンドはかなり堅牢なつくりなので、使用中にディスプレイが動いたり、画面の角度が変わってしまうような心配はありません。

そしてEHOMEWEI製品全般の仕様ですが、スタンド部内側にインターフェースを揃えているのも嬉しいポイント。モバイルモニターの多くは端子が本体側面にあるので、L字コネクタなどを使わないとケーブルの飛び出しが邪魔になりがちですが、据え置きメインで使う用途ではこういう一工夫がありがたいんですよね。

端子類は、USB Type-Cとmini-HDMIがそれぞれ1セットずつ。Type-C一本で電力が出力できるPCなどからは、ケーブル一本でモニターへの映像入力&電力供給が完結します。ちなみにもう一つのType-Cポートは補助給電用なので周辺機器など接続できます。
各種用途のインプレッション
EHOMEWEI RO-160PUを14インチMacBook Proと接続して並べてみました。さすが16:10比率の16インチなだけあって視認性の良さはこの上ないですし、ベゼルが最小限なのでサイズ的に決して大きすぎず、サブモニター用途としてちょうどいいバランス感といった印象。

画面の表示品質もMacBook Proの内蔵ディスプレイと比べて見劣りしませんし、なんといっても829万画素の有機ELかつDCI-P3カバー率100%なので見るからに色が美しいです。400nitの高輝度も含め、現行のモバイルモニターとしてはハイエンドクラスの画質といっていいでしょう。

加えてコントラスト比が100000:1と高く、実際に他のモバイルディスプレイと比べても一目でわかるくらい発色が良いです。白がきちんと白く、黒がしっかり黒い、パキッとメリハリの効いた色味といった感じ。

写真や映像のカラグレにも十分なスペックですし、それこそ僕みたいな「主にWordPressやOffice作業、趣味でRAW現像」みたいな用途においてRO-160PUで心許なく感じるシーンは皆無でしょう。大画面ながらスタンド込みで約1kgと携帯性に優れる上、外へ持ち出す際に一緒に持ち運ぶ機材が「USB-Cケーブル一本」なのもスマート。
極めつけは、アスペクト比がスクエア寄りの「16:10」という縦方向に長い比率に対応していること。初期設定では標準の16:9ですが、設定から変更することができます。

WordPressやチャットツールなどではこの160ピクセル分の表示量の差が結構体感できるんですよね。スクロールの回数も断然減りますし、一度使ったら戻れなくなる快適さがあります。なお、縦表示にも対応してるので、自宅のメインモニターのサブ的に縦方向で据え置きするなど使い道は多種多様です。
ただまあ難点があるとすれば、画面の表面は光沢処理なので指紋が付きやすいこと。使用環境次第では、反射や映り込みも結構気になります。保護フィルムが光沢と非光沢の両方付属するので、指紋や反射が気になる場合は非光沢フィルムを貼ることである程度は和らぎます。
また、RO-160PUはWin、Macともにタッチパネルに対応していることも大きな特徴です。付属のスタイラスペンを使うことで筆圧4096段階(Windows PCの場合)の簡易液タブとしても活用できます。この画面サイズでタッチ操作まで対応となると、簡易なMiniPCとお気に入りのキーボードだけ繋いでノートライクに使うのも良さそうですね。

安定して使えるワンランク上のモバイルモニター

ここ数年、デスク常設の大画面モニター環境にどっぷりの筆者。これを機に自宅でもMacBook ProとEHOMEWEI RO-160PUの2枚運用を試してみたところ、これがテキストワーク、編集ともに何ら不足なくこなせてしまう衝撃‥。言わずもがな活用の幅も広がり、大満足。
モバイルディスプレイとして画質や色味の正確性は申し分ないですし、いざとなれば16インチの大画面をストレスなく外へ持ち出せるのは素晴らしいです。セール時でも「約7万円」と財布からモバイルモニターに出せる資金と考えると高級品には違いないですが、普段のデスクに設置して腰を据えて使う上で全方位に妥協のないデュアルモニター(持ち出し可)と考えれば決してべらぼうに高いわけではないと感じますね。
もう少し予算を抑えたタッチパネル非搭載モデルもあるので、タッチ操作にこだわりがない方はぜひそちらも狙ってみてください。