暇さえあればインスタやTwitterで海外のデスクセットアップを漁ってるんですが、数ヶ月前からずっと気になっていたキーボードがありました。
それがこのKeychron V1。
“つまみ”付きのコンパクトな75%メカニカルキーボード。VIA、QMK対応で、各キーはもちろんノブにもズームイン/アウト、画面の明るさ、音量調整など割り当てられるとのこと。
ノブの有無自体は上位機種の「Keychron Q1」でも選択可能ですが、このキーボードの付加価値になる「フレームのスケルトン仕様」というのも個人的にぶっ刺さりました。
というわけで、本記事ではKeychron V1がどんな感じに使うことができるのか、打鍵感など実機を使ってレポートしていきます。
Keychron V1はこんなキーボード
ノブを搭載した75%メカニカルキーボード「Keychron V1」。同社ハイエンドシリーズ「Q1」の廉価モデル的な位置付けになり、有線接続でのみ使用可能。
一般的なメカニカルと同じように赤軸、青軸、茶軸の3種類のスイッチ(K Proスイッチ)が用意されており、打鍵感の好みに合わせて選ぶことができます。
キースイッチ | 赤軸 | 青軸 | 茶軸 |
---|---|---|---|
押下圧 | 45±10gf | 60±10gf | 50±10gf |
動作までの動き | 2±0.4mm | 2±0.4mm | 2±0.4mm |
キーストローク | 4±0.4mm | 4±0.4mm | 4±0.4mm |
反応 | リニア | クリッキー | タクタイル |
打鍵音 | 静か | クリッキー | 穏やか |
また、Keychron V1はホットスワップなので後から簡単に軸を変更することができます。
キー配列は日本語、英語どちらのモデルも用意されており、もちろんMacにもWindwowsにも対応。
ざっとスペックを並べるとこんな感じです。
スイッチ | 青、茶、赤 (ホットスワップ対応) |
トータルキー数 | 85キー(JIS)/81キー(US) |
テンキー | なし |
接続方式 | 有線(Type-C) |
バックライト | South-facing RGB LED |
サイズ | 328.5 x 148.7mm x 前方高さ17.9mm(後方高さ25.8mm(キーキャップ含まず)) |
脚高さ | 2.4mm |
重量 | 約970 g ± 10 g |
マッピングソフト | VIA対応 |
上位機種の「Q1」はアルミフレームかつ、ダブルガスケット機構で静音効果が高いのが特徴。
一方Keychron V1はごく一般的な樹脂フレームかつ、ガスケットもなし。そのぶん先代のQ1に比べて約1万円安価で手に入るといった感じですね。
というわけで、さっそく実機を使ってKeychron V1の外観や使用感などチェックしていきます。
同梱物
まずは付属品。
箱の中身
- Keychron V1本体
- USB Type-Cケーブル(1.8m)
- USB Type-A to Cアダプター
- スイッチリムーバー
- キーキャップリムーバー
- ドライバー、六角レンチ
- Windows用キーキャップ
- ネジ類
結構いろいろ入ってるので主要なものだけ紹介していきます。
まず、WindowsPCで使う際の付け替え用キーキャップが5つ。
キーキャップを交換するための、スイッチプラーとキーキャッププラーが両方付属します。
そして、USB Type-A to Cの変換アダプター。PC側にUSB Type-Cポートがなくても安心。
本体デザイン・サイズ感・機能
こちらがKeychron V1本体。ブラックベースにお馴染みのキー配色で、モダンな雰囲気のあるたたずまいがいいですね。
US配列では高耐久なPBT素材のキーキャップが採用されていますが、こちらのJIS配列は一般的によく使われるABS樹脂。
ボディも同じくABS樹脂ですが、他と違うのがフレームが半透明仕様である点。もちろんそのままでもカッコイイんですが、バックライトともめちゃくちゃ相性が良かったりします(光らせた様子は後ほど)。
右上には、専用ソフトで動作をカスタマイズできるプレミアム・ロータリーエンコーダーノブ。
横から見るとこんな感じ。キーの形状はちゃんと傾斜がついたプロファイルになっています。
本体自体を傾斜させるためのチルトレッグも搭載。
チルトは二段階式ですが、筐体自体が湾曲していて手前に十分な傾斜があるのでレッグを折りたたんだ状態でも快適にタイピングできます。
上部左側には、USB Type-CポートとWin/Macの切り替えスイッチ。使うPCに合わせてここで切り替えます。
Keychron V1レビュー
さて、実際に1ヶ月ほどKeychron V1を使ってみたので、打鍵感や使用感を紹介していきます。
深いキーストロークで安定した打ち心地
まず全体的な印象としては背の高いキーボードらしく、深いキーストロークで安定した打鍵感が特徴的。
キースイッチに最大5000万回のキーストローク寿命とされるK Proスイッチを採用していることもあり、滑らかかつ程よい反発があり心地いいです。しっかり「打鍵している」感じが味わえます。
スイッチモールドの最適化により一般的なメカニカルスイッチに比べてぐらつきが少ない点もKeychron V1の特徴。一打ごとにスッと垂直にキーが動いてくれるので、とにかく文字を打つということがとても快適。
タイピング感は人によって感じ方が異なるものなので購入前になるべく現物に触れておきたいところですよね。とはいえ本機のような海外販売のキーボードだとそれも難しいのでどうしても博打になってしまう面もありますが、少なくともテキスト制作メインの筆者の用途においてはKeychron V1は最高の選択肢になりました。
ホットスワップに対応しているので、後から3ピンまたは5ピンでMXタイプのメカニカルスイッチと交換できるのも安心材料。
打鍵音(青軸)
Keychron V1のタイピング音はこんな感じです。
今回久しぶりに青軸を選んでみたんですが、やはりクリッキー軸の音はリニア・タクタイルとは比にならないくらい大きいですね。反面、一打のクリック感と打鍵したときの爽快感も桁違い…。
強く押そうがやさしく押そうが「カチッ」と明確なクリック音が響く青軸なので、静かなオフィスとかには当然向かないです。リモートワークなど音を気にせずキーボードを選べる環境なら、正確かつ爽快な打鍵感が得られるV1の青軸は良い選択肢かもしれません。
いやいや赤軸、茶軸の打鍵音が気になるよって方は↓の公式が出してる動画をご参照ください。
QMK、VIA対応
Keychron V1にはダイヤルノブ(プレミアム・ロータリーエンコーダーノブ)あり版と、なし版の2種類あり、今回はノブ有りを選択。
標準でVIA(マッピングソフト)に対応する本機は、キーだけでなくこのノブにもあらゆる操作を組み込むことができます。
デフォルトでは音量調整が割り当てられてますが、イラストソフト等でのブラシサイズの変更、ズームイン/アウト、画面の明るさ調整なんかを割り当てることも可能。
また、このノブは押し込むこともでき、初期設定ではミュート/ミュート解除が割り当てられています。
RGBが映えるスケルトンフレーム
アルミフレームのQ1に対し、トランスルーセント(半透明)仕様である点もV1シリーズの大きな特徴。
普段はあんまりバックライトをONにするってことがないんですが、スケルトンフレームのこのキーボードはバックライトとめちゃくちゃ相性良いんですよ(伝わりづらいかもですが‥)。
作業時なんかは手元がビカビカ光ってると落ち着かないんで切ってますが、写真を撮るときとかはとにかくこのバックライトが映えます。
なお、バックライトは南向きの「South-Facing RGB」を搭載。VIAソフトウェアから好みの光り方に調整することもできます(全11パターン)。
パームレストは必要?
フレーム前方に高さが約18mm(キーキャップ含まず)と、メカニカルキーボードの中でもそこそこ背の高い部類に入るKeychron V1。
ゲームなどで特定のキーしか押さないときは全然違和感なく使えますが、文章を長時間タイピングするときはパームレストがあった方が断然打ちやすいです。
当然あるなしでは手首の負担も違うし、腱鞘炎とかのリスクも下がるので、タイピング目的でKeychron V1を購入される場合はパームレストも検討してみてください。
ちなみに、同社のウッドパームレストPR9(75%サイズ)がジャストサイズなのでおすすめです。
使う喜びが詰まったメカニカルキーボード
今回は、Keychronから発売されたメカニカルキーボード「V1」を紹介しました。
ソフトウェアのカスタマイズ含め、そつなく欲しい機能を備えた優れたキーボードです。これで18,000円切るならコスパ高いと思います。
接続がUSB Type-Cのみでワイヤレスには非対応なのがネックですが、ホットスワップなので飽きたら軸を換えられるので永く使えるというのも個人的に嬉しいポイント。
このデザイン、見た目が刺さった!という人もぜひチェックしてみてください。
なお、Keychron V1は、US配列、JIS配列どちらもAmazonや直販ストア「SUPER KOPEK」にて購入可能です。