Ankerよりワイヤレスイヤホンの超定番Soundcore Libertyシリーズの最新モデル「Soundcore Liberty 5」が登場しましたので買ってきました。
前作「Liberty 4」で築かれた完成度をさらに磨き上げ、音質、ノイズキャンセリング、バッテリー性能のすべてを強化。1万円クラスなら「これを選んでおけば間違いなし」といえる完成度の高い一台に仕上がっています。
というわけで、今回はSoundcore Liberty 5を2週間ほど使用してみたのでレビューしていきます。
Soundcore Liberty 5
さっそくSoundcore Liberty 5の外観を見ていきます。前作は金属フレームだった筐体ですが、今作はフレーム部が非光沢になってよりシンプルで洗練されたデザインに刷新されました。

充電ケースの開閉は、前作と同様に上側にスッとスライドして開くタイプ。このスライドの感触、めちゃくちゃ気持ちよくてこれだけで所有欲が満たされるんですよね。なお、ケース内部がLEDで照らされる仕様は今回から省かれています。

充電端子はUSB Type Cに対応。バッテリーでお馴染みのAnker製なので、もちろんワイヤレス充電にも対応しています。

TWSで重視されるバッテリー性能ですが、イヤホン単体で最大8時間、ケースをふくめ最大32時間(ともにANCオン時)と前作から進化しています。約10分充電で最大5時間再生できる急速充電にも対応。
また、2台のデバイスに同時接続できるマルチポイントにも対応。「マルチポイント有効時に肝心のLDACがつかえない」というモデルもけっこう多いなか、今作からこれらを併用(ドルビーオーディオとの併用も可)できるようになったのも重大トピック。Android複数台持ちユーザーにもやさしい設計です。
イヤホン本体はのデザインは前作から変わらず、ショートスティック型のスタイリッシュなデザイン。

なお、前作の「サードパーティのイヤーピースに付け替えると本体操作ができなくなる」という弱点は今回から改善され、センサー位置が刷新されたのか純正以外のイヤーピースを装着しても問題なく操作できるようになりました。これは嬉しいアップデート。
1万円クラス屈指の音響・遮音性能
LDACに対応するだけでなく、ウールペーパー振動板を採用した9.2mmダイナミック + デュアル低音増強ダクトとドライバー構成が刷新されて前作から大幅にパワーアップしたSoundcore Liberty 5。

実際に2週間聞いてみたところ、Soundcoreらしいパワフルかつフレッシュな音作りは健在で、解像感や音の粒立ち感は前作から大幅に進化している印象。上位機種に当たるLIberty 4 Proほどの解像感の高さはないにしろ、1万円クラスとしてはどの帯域も総じて卓越してると感じます。
特筆すべきは、Soundcoreシリーズ特有の高域の刺さり感がソフトになり、イコライザーをいじらなくても不快感なく聞けるようになったこと。ハイトーン系ボイスでも高域が刺さるような感じがなくなったので、ポップスやアコースティック系も全然聞けます。
とはいえ従来モデル同様どちらかというとジャズやクラシックなど生楽器系よりは、ロック、ポップス、ヒップホップ、EDMなどの低音ゴリゴリの楽曲との相性が相変わらず良いですね。いわゆるTHE・ドンシャリサウンドといった感じ。

そして、音質以上に進化してるのがノイズキャンセリング。
実際に数日屋外で使ってみたところ、ゴーっと低くひびく電車の走行音や、日常のロードノイズはガッツリかき消してくれます。ビョービョーとした風切り音や人の話し声みたいな高域帯のノイズ制御に対しては劇的な改善は特に感じられませんが、低域のノイズカットはSoundcore Liberty 5になってかなり向上したように感じます。全体的なノイズキャンセリング性能としては、1.5万円のイヤホン最強クラスといっていいでしょう。


また、外音取り込み機能についても確かな進化が感じられました。「外音取り込み機能は総じてクリア感がなく籠もりがち」というのがSoundcoreシリーズ全般の弱点だったところ、Liberty 5では大幅に改善されています。
音楽を止めた状態であれば普通に会話ができるレベルになっているので、オフィスやカフェ作業時はもちろん、自宅で映画やYouTubeを見ながら家族の声を聞き漏らしたくないみたいなシーンでもかなり円滑に使えます。

また、例によって専用アプリ「soundcore」から各種設定が可能。音源が立体的に聞こえるドルビーオーディオ、自分に最適化されたイコライザーを作る機能「HearID」、カスタムEQ、各種タップ操作の割り振り変更など、アプリ内でできることは多岐にわたります。


そのほか、5段階のノイズキャンセリングの調整、外音取り込み機能の風切音低減のオンオフや、装着テストや装着検出などもこのアプリから可能です。
Soundcore Liberty 5は捨て身の最高傑作

「Soundcore Liberty 5」は、前作の完成度をしっかりと受け継ぎながら、音質・ノイズキャンセリング・バッテリー持ちといった主要なポイントを着実にアップデートした後継モデルです。
それこそミドルクラスの完全ワイヤレスイヤホンの中では頭ひとつ抜けた存在で、デビュー機にはもちろん、手元のイヤホンをそろそろアップデートしたいなと検討している中級者にも安心しておすすめできる一台。 迷って何度も比較表を往復するくらいなら、サクッと購入して楽曲に浸りましょう。
「Liberty 4の次」というだけでなく、低価格イヤホン市場の抹消機といっても過言ではないLiberty 5。過去のSoundcoreシリーズの出来の良さを考慮しても先2年は戦える傑作ではないでしょうか。
製品名 | Soundcore Liberty 5 |
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コーデック | SBC,AAC,LDAC |
再生時間 ※ANC ON時 | 本体:8時間 ケース込:32時間 |
充電端子 | Type C ワイヤレス充電 |
ドライバー | 9.2mmダイナミック + デュアル低音増強ダクト |
ノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング 3.5 |
HearID | ◯ |
マルチポイント | ◯ |
ゲームモード | ◯ |
Dolby Audio | ◯ |
操作 | 感圧センサーコントロール |
定価 | 14,990円 |