新型コロナをきっかけに在宅ワークが当たり前になって、気づけば数年。 書斎デスクでモニターを2枚並べるようになってから、ずっと引っかかっていたのが“照明”問題。
モニターライトを載せられるのは、当然ながら片側の画面だけ。 もう一方の画面周りはどこか薄暗く、横に広げたノートの文字がかすんで見えてしまう。 けれども、2台並べれば並べたで、光が重なる真ん中だけ眩しくなってしまうし、リモコンも2つに増える。
そんなモヤモヤに真正面から応えてくれそうなのが、BenQの「ScreenBar Max」。 最初から2画面を1本で照らす前提で設計された、シリーズ初のデスククランプ式モデルです。 これは自分のデスクで確かめるしかない、ということでデスクに設置してじっくり使ってみました。
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2画面を1本で照らす。
ScreenBar Maxは、従来のようにモニターの上に載せるのではなく、デスク奥にクランプで固定したアームから光を落とすスタイルです。 本体の幅はおよそ85cm。 モニターの天面に何も載らないので、Webカメラの置き場所に悩まなくて済むのもうれしいところ。

電源パネルに触れると、ふわっとデスク全体に光が拡散されます。 公称値は、高さ71cmで中央照度1400ルクス以上、500ルクスを確保できる範囲が幅135cm×奥行き58cm。 実際、横幅140cmのデスクでも左右の端までほぼムラなく光が届いてくれました。

フロントとバックの両方の光量を最大まで引き上げると、もはや撮影スタジオレベルに明るい。 もっとも、日常使いなら40〜50%もあれば十分で、最大値はあくまで“余力”です(筆者は頻繁にこのデスクでブツ撮りするのでとても重宝しています)。

ライトを切る際は、電源ボタンに手をかざすとカーテンを引いたように、ストンと光が消えます。 36度の遮光角を持つ非対称光学設計「ASYM-Trizone Light」のおかげで、画面への映り込みも目への直射もほぼゼロ。

角度をつけてサブ画面を配置しても、画面に白っぽいテカリの類が乗らないのはさすがだなあと。演色性はRa95以上で、自然光に近い色再現でデスク上の作業や写真の現像がこれでもかというくらい捗る。同社のScreenBar製品はもともとこの部分で秀でていますが、 従来のRaに加えて、さらに高水準の色忠実度Rf96以上まで開示しているあたりにBenQの本気度が伺えます。

同社Haloシリーズでお馴染みのバックライトも継承。 明るい画面と暗い背景のコントラスト差をやわらげる、いわゆるバイアス照明ですね。

一般的なモニターの輝度がおよそ400nitsなのに対し、照明を落とした部屋の壁は50nits程度まで沈むのだそう。そこでバックライトです。 デスクや部屋をギラギラ灯さずとも、空間と画面のコントラスト差を抑えられる。目の奥がじんわり重くなる感覚が和らぐので、夜間にゆったりブログと向き合うときなど結構ありがたかったり。映画やライブ映像を楽しむときはシンプルな間接照明にもなってGoodです。
操作は快適。設置はややクセあり
設置は、天板の厚さ1.5〜6cmに対応するクランプで、ギュッと挟み込むスタイル。 設置自体は至ってシンプルですが、注意したいのは既存のモニターアームとの干渉問題。 特に1本のポールで2枚を支えるアームを真ん中に立てている環境だと、ScreenBar Maxのアームと完全に被っちゃいます。その場合はまるっと配置変えを強いられるケースもでてくるでしょう。

また、クランプが使えないガラス天板などには別売りの専用ベースも用意されています。 ただ、こちらも天板の上にそれなりの面積を取るので、アームの配置との兼ね合いは同じく要確認。
高さは55/63/71cmの3段階ですが、シームレスにグイグイと変えられるわけではなく、その都度六角レンチでの固定が必要。初期位置に画面間のゆとりを持たせておけば不便になるシーンってそんなにないですが、用途次第でサブ画面をピボット回転させたい人には正直不向きかなあと…。

一方で、ヘッド部分をスライドできる機構は秀逸で、湾曲モニターや厚みのある画面にも合わせやすい設計です。 ヘッドを画面の前面より5cmほど手前に出すと、遮光角がきれいに効いてくれます。

なお、従来モデルのようなリモコンは付属しません。各種操作はすべてヘッド前面のタッチパネル上で完結。

ディスプレイに明るさと色温度の値が表示されるのがとてもわかりやすい。 明るさは1%刻み、色温度は2700〜6000Kを25K刻みで調整でき、一度設定した値は本体に保存されます。 また、同シリーズならではの「自動調光機能」をオンにしておけば、常に手元を平均700ルクス前後で保ってくれます(バックライトがやや明るめに振られる傾向)。
機能周りで一番気に入っているのは、人感センサーによる自動点灯・消灯。5分間動きが感知されないと自動で消灯し、また感知している状態では点灯し続けるのですが、椅子を引いて座ると同時に点灯し、席を立つと勝手に消灯してくれるというのが本当に快適。これに一回慣れちゃうと元の手動操作にもどれなくなります、ほんとに。
デュアルモニター照明の正解

気をつけたいのは、長く点灯したあとのバー部分の発熱。 ディスプレイ表面がそこそこ熱をもつので、念のため位置調整などは電源を切ってからが安全ですね。
価格は公式ストアで49,500円。 モニターライト1本としては正直なかなかの値段ですが、シングル用の上位モデルを2本そろえると5万円台半ばに届くことを考えれば、むしろ安く収まるケースもある。 配線もセンサーも1系統にまとまり、光が中央で重なるムラもないことを考えると、デュアル環境ならかなり合理的な選択だなと。
ここまで挙げたような気になる点は、どれも“置く前に知っておけば済む”類のものばかりなので、 設置条件さえクリアできるなら、いざ使って「思ってたのと違う…」みたいなことは起きないはず。もちろん1枚のウルトラワイドモニターでも、この横幅は間違いなく活きます。 選び分けの基準は、照らしたい範囲が標準モニター1枚分を超えるかどうか、という一点。
デュアルモニターやウルトラワイドモニター環境を整えたい人、画面と部屋のコントラストで目が疲れやすい人、PCとノートを行き来しながら作業する人。 こんな人は「BenQ ScreenBar Max」でデスク環境のアップデートいかがでしょうか。

