電子ペーパーでアートが飾れる時代になりました。SwitchBotから登場した「AIアートキャンバス」は、紙のような質感のE Inkディスプレイを使った次世代のデジタルフォトフレーム。バッテリー駆動で最長2年間コードレスで使えて、AI機能で絵も生成できるという代物です。
7.3インチ、13.3インチ、31.5インチの3サイズあり、今回は7.3インチと13.3インチの2つを導入して1週間ほど使い込んでみたので機能性や使用感などレビューしていきます。
SwitchBot AIアートキャンバスの概要

「AI アートキャンバス」は、紙のような見た目と質感を持つフルカラー電子ペーパー「E Ink Spectra 6」を採用したアートフレームです。ほかのSwitchBot製品のように本体そのものを操作するといったものではなく、指定した画像を表示するという、役割としてはシンプルなものです。画面サイズは7.3インチ、13.3インチ、31.5インチの3種類から選択できます。
表示する写真は、SwitchBotアプリから指定できます。自分の持っている画像や撮影した写真でも良いですし、アプリ内で世界の名画をダウンロードして表示するといったことも可能です。1つの画像を常時表示させる以外に、時間やスケジュールで表示内容を切り替えることもできます。
本体充電式なのでコードレスで使用できるというのも本機の真骨頂。週1回の表示変更で最長約2年の連続表示が可能となっており、仮にバッテリーが切れても表示が真っ暗になるということはなく、最後に表示した画像がそのまま残る仕様です。
まず驚いた“本物の紙”の質感

起動してまず驚くのが、その質感です。E Ink Spectra 6という最新の電子ペーパー技術を使っているため、本物の紙に印刷された絵画を見ているような自然な見え方をします。最新E Inkとはいえさすがに近づいて画面を見るとザラザラ感というかドット感は感じますが、壁掛けにしたものをある程度離れた距離から見る分には絵画同然のクオリティです。感動…。
テレビやAtmoph Windowのようなバックライトは発さないので、液晶ディスプレイ特有の刺激がないのも本製品ならでは。長時間眺めていても目が疲れないですし、照明の反射も少なくどの角度から見ても美しいです。
また、フレーム部分はアルミ製でしっかりとした作りですし、付属のスタンドを使えば写真立てのように立てかけられます。壁掛けマウント(粘着式・ネジ式)もあらかじめ同梱されているので、使用にあたって別途必要なパーツなどもありません。

なお、フレーム自体は取り外し可能で、市販のものに取り替えもできます。

画面サイズ自体はは7.3インチと13.3インチですが、その周りに大きな余白があるので、フレームも合わせた大きさはそれなりのサイズ感です。(7.3インチ:20 x 25cm、13.3インチ:31 x 41cm、31.5インチ:61 x 91cm)
さらに詳しく解説すると、7.3インチは800×ピクセル(約128ppi)、13.3インチは1200×1600ピクセル(約150ppi)、31.5インチは2560×1440ピクセル(約93ppi)となります。ppiは「pixel per inch」のことで、1インチ内にいくつピクセルがあるかを示します。つまり、数字が大きければ、より狭い間隔で細かく表示できる、ということですね。
これらのppiがどうかというと、例えば最近のiPhoneは460ppi、iPad Proは264ppi、MacBook Proは254ppiです。本当にキレイなディスプレイと比較すると粗いと感じてしまいますが、ppiは見る距離によって必要な数値が変わる特性上、当然スマホの方が高いppiのディスプレイを搭載しています。
好きな画像を指定して表示してみる
SwitchBot AIアートキャンバスは、アプリから表示内容を指定して使用します。SwitchBotのほかの製品と同じ要領でアプリにデバイス登録すると一覧に表示され、設定できるようになります。
AIアートキャンバスのメイン画面から「Gallery」を選択すると、初期登録されている世界の名画がずらっと一覧表示されます。画像は読み込むたびに大量に出てくるので、作家名やタイトル等で検索するのもアリです。まずはこの中から実際に表示したいものを選んでみます。


画像を選択すると絵の詳細が表示され、次に実際に表示する範囲をトリミングします。絵の縦横比とAIアートキャンバスの縦横比は必ずしも一致するわけではないので、ある程度切り取る必要があります。


明るさやコントラスト、彩度、色温度の調整をしたり、フィルター(モノクロ化)をかけることもできます。


あとはアプリの案内にしたがって「同期」すると…

キャンバス本体に画像が転送されて表示内容が切り替わります。なお、アプリ内には10枚まで画像を登録でき、スマホ内の自分で用意した画像も自由に登録できます。ただし登録する際に複数まとめて選択できなかったり少々時間がかかったりとやや手順が煩わしい点のみ今後のアップデートでの改善に期待です。
AI Studioで画像生成
SwitchBot AIアートキャンバスの目玉機能が「AI Studio」です。AIで画像を生成したり、画風をアレンジすることができます。
自分でプロンプトを指定した絵を生成してもらったり…


画像をアップロードして、油絵風・水彩画風・ポップアート風など様々な画風に描きかえてもらえます(AI Art Remix機能)。


作成した画像はそのまま同期してAIアートキャンバスに表示できますし、1枚の画像としてダウンロードも可能です。
注意点として、AI Studio機能の利用には月額590円(初回30日無料、月400回生成まで)のサブスクリプション契約が必要です。
正直、常に契約しっぱなしで使うかというと微妙なところ。無料期間の30日間で色々試して、気に入った画像を何枚か作ったら解約、という使い方がベターですかね。仮にAI機能を使わないとしてもデジタルフォトフレームとして十分優秀なので、いざ体験してみて肌に合ったら課金してさらに使い倒すくらいでいいかなと思います。
強いて言えば、画像にその日の日付を入れ込むとか、登録した画像をランダムな画風に自動で切り替えるとか、その日の気候に合わせて自動的に画像を生成して表示するとか、ほかの無料で使えるAIで代替できない機能が盛り込まれていればなお有料の意義があったのかなと思いますね。
画像の自動切り替え(スライドショー)も
アプリ内で指定した画像を表示し、その都度自分でほかの画像に切り替えるのもいいですが、自動で切り替え(スライドショー)できるのも醍醐味です。アプリから本体に同期した最大10枚を順番に表示できるという機能。


表示間隔は15分から24時間まで選択できます。ちなみに、電子ペーパーは常時点灯時ではなく主に表示を切り替えるときに電力を消費する構造なので、切り替え間隔が短いほどバッテリーを消費します。逆に表示を切り替えない限りバッテリーを消費することはほぼ無く、仮にバッテリーが切れたとしてもその時点で表示していた画像がそのまま残り続けます。コードレスでありながら、突然絵が消える心配がないというのもE Inkの特性とアートフレームの相性が上手く噛み合ってるポイントですね。
ワンランク上の空間作りに「AIアートキャンバス」

世界の名画を簡単に切り替えて表示できるのでインテリアとして映えますし、普通のデジタルフォトフレームと違って発光してるわけではないので夜間に眩しいといったこともありません。一度設定してしまえばとくに操作することなくバッテリーもほぼ気にせず楽しめるというのもSwitchBot AIアートキャンバスの良さですね。
一般的な液晶フォトフレームだと電源が必須なので、E Ink+内蔵バッテリーで完全コードレスというのもガジェット感がなくてインテリアとして最高です。
導入にあたって迷うのがサイズですが、個人的には13.3インチが万能かなと思いますね。59,800円と財布からフォトフレームに出す金額と考えると決して安くないですが、近距離でも遠距離でも使える汎用性と、予定表としても使える実用性なんかを考えると、価格に見合うバリューはしっかり得られると思います。
テキストや画像で指定するだけなのでAIによる生成は決して完璧というわけではありませんが、絵が描けなくても自分のイメージに近い絵をぱっと飾ることができ、気分を変えたいときにスマホから数十秒で表示をサクッと切り替えられるので、「SwitchBot AIアートキャンバス」はまさに生活に彩りを与えてくれるアイテムといえます。筆者は、いつかリビング用に31.5型サイズを試してみたいと思ってしまいました。チャンスがあれば…!



