ノートPCを使うにあたって必携レベルのアクセサリーといえばUSB-Cハブ。中でもAppleデバイスと親和性の高い周辺機器でお馴染み「Satechi」から、またまた先進的なUSB-Cハブが登場しました。
それが「V3 マルチ USB-C ハブ 8-in-1」です。
USBハブといえば、普通はUSB-Cポート、USB-Aポート、HDMI、カードリーダー…といった構成で作られているのが一般的ですよね。ところがこのハブ、なんとUSB-Aポートがありません。
めっきり出番の減ったUSB-Aポートはもうなくてもいいから、高性能なUSB-Cポートを増設してほしい・・そんなニーズへのベストアンサー的位置付けになるであろう、Satechiの最新USBハブをレビューしていきます。
Satechi V3 マルチ USB-C ハブ 8-in-1
こちらがUSB-Cハブ本体。Satechi製の代名詞ともいえる、洗練されたアルミニウムデザインは今モデルでも健在。今回選んだカラーはミッドナイトですが、スペースグレイ、シルバーと計3種類のカラーが用意されています。
こちらが各ポートのスペックと仕様です。全部で8ポートあります。
USB-C | USB 3.2 Gen 2 ポート × 3(最大10Gbps) USB 3.2 Gen 1 ポート × 1(最大5Gbps) PDポート × 1(最大100W、出力85W) |
HDMI | 1ポート(最大8K@30Hz、4K@60Hz) |
SDカード | 1ポート(UHS-II、最大312Mb/s、2TB対応) |
Micro SD | × |
有線LAN | 1ポート(10/100/1000Mbps対応) |
本体サイズ | 約114 x 54 x 16 mm |
重量 | 約120g |
まず目を引くのはUSB-Cポートの数。USB-Aポートをカットする代わりに、計5つものUSB-Cポートを搭載(内1つはパススルー充電用ポート)。パッと見て正面にこれだけUSB-Cが並ぶハブって時点でかなり斬新ですよね。
一応「V2」という同社定番ハブの後継機的な位置付けになるV3。3ポートついていたUSB-Aが丸ごとUSB-Cに刷新された進化版といった感じ。
4つのUSB-Cデータポートの下部には、それぞれ「10Gbps」「5Gbps」と転送速度がわかりやすく記載されています。正面の2つ、反対側の1つの計3つが10Gbpsの爆速ポート(USB 3.2 Gen2対応)なので、外部ストレージとのやりとりで困るシーンはまずないでしょう。
残る側面のUSB-Cポートは、パススルー充電用のPDポートになります。このポートにモバイルバッテリーや充電器を繋ぐことで、最大100WでノートPCの充電が可能です。Macの場合は85Wまでの供給になりますが、MacBook Airや14インチまでのMacBook Proであれば難なく対応できます。
また、HDMIポートは最大8K@30Hz、4K@60/120/144Hzに対応。Macで高リフレッシュレートを利用する際は解像度を落とす必要があるものの、デバイスに関わらず「4K60Hz」は確約されてるので一般的な用途においては不自由ないはず。製品によっては4K30Hzが限界のものもまだまだ多いですからね。
もう一つ本製品ならではの強みが、カードリーダーがUHS-Ⅱ(最大転送速度:312MB/s)に対応していること。
最近はちらほら対応機器を見かけるようになりましたが、まだUHS-I止まりが主流には違いないですからね。写真や動画撮影でUHS-Ⅱのカードを扱う人はこの時点で選択肢の上位に入ってくるはず。
そしてSatechi製といえばこの洗練されたデザインと質感ですよ・・。MacBookなどAppleデバイスとこの上なく調和してくれる、というかもはや純正品じゃないのかと言いたくなるほどの仕上がりです。
最後に気になる発熱ですが、使用時に触るとそれなりに熱いと感じるものの他のハブと比べて大きく変わることはないですね。ハブやドッキングステーションは周辺機器類の中でも熱を持つ部類なので、なるべく通気性の良い環境で使うのが安全です。
USB-Aポートがないハブでももういいかも?
使用頻度が減ったUSB-Aの廃止と引き替えに、各主要ポートが高性能化したUSB-Cハブ「Satechi V3 マルチ USB-C ハブ 8-in-1」。
10Gbpsの爆速ポートが3つに、UHS-II対応のSDカードリーダー、さらには8K出力可能なHDMIポート・・シンプル構成かつ過不足ない絶妙なインターフェース群の本製品は今後のハブ選びで人気を博しそうな予感・・。さすがSatechi、MacBookと組み合わせたときのビジュアルの統一感って意味でも一線を画します。
まあ僕みたいに充電周りがUSB-Cポート100%の人も少数派っちゃ少数派だと思いますが、「ポートの性能に振り切った最強ハブを一つ所有していたい」といった人はこの機会に狙ってみるのはありなんじゃないでしょうか。