近年さまざまなメーカーから、1万円クラスで高コスパなワイヤレスイヤホンが数多く登場しています。
しかし、そうした安価モデルはノイズキャンセリングがおまけ程度だったり、音質や使い勝手で何かしら妥協せざるを得ない部分があるもの。
そんな中、アンダー1万円のノイキャンモデルでハイエンドと肩を並べる音質をそなえるのが「AVIOT TE-D01q」です。
コスパで選ぶイヤホンとして定番のAVIOTのTEシリーズ現行最新モデル。ノイキャン、外音取り込み、音質いずれもハイレベルながら、価格はなんと約7000円。
発売から半年以上たった今でも、いろんなところで「予算1万円で選ぶならコレ」と推されているので気になって買ってみました。
というわけで今回は、そんなAVIOT TE-D01qを1週間メインで使った感想、メリットデメリットなど詳しくレビューしていきます。
AVIOT TE-D01qの概要
「TE-D01q」は、日本のオーディオメーカー「AVIOT」から2021年7月に発売された完全ワイヤレスイヤホンです。
製品名 | AVIOT TE-D01q |
---|---|
Bluetooth | 5.2 |
コーデック | SBC / AAC |
再生時間 ※ANC ON時 | 本体11時間/ケース込み33時間 ※ANC ON時 7.5時間 |
充電端子 | USB-C |
防水 | IPX4 |
重量(イヤホン / ケース合計) | 約13g / 約48g |
アプリ | 対応 |
ノイズキャンセリング | 対応 |
外音取り込み機能 | 対応 |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
特徴を簡単にまとめると、ノイキャン、外音取り込み、大型ドライバーを搭載しつつ、バッテリー性能も良くコンパクトなイヤホンといった感じですね。
これだけ万能で、6000円台で買えるって時点でもうコスパ爆発してます。なおさら音質、ノイキャンの品質が気になるところ。
ラインナップは、ブラック以外にパールホワイト・ラピスブルー・ピンククオーツ・レッドスピネルの4色があり、カラバリも豊富です。今回はブラックを使ってレビューしていきます。
では、さっそく開封して外観や付属品、基本性能からチェックしていきます!
外観と基本性能チェック
内容物は、イヤホン本体、USB-C to Aケーブル、イヤーピース4ペア、イヤーウイング2サイズ×2、取扱説明書の5点です。
シリコン製のイヤーピースが、XS/S/M/L(Mは本体装着済み)の4サイズ付属します。最近よく見る楕円形ではなくノーマルの真円形状。
よりグリップを向上させるイヤーウイングも2色×2サイズ付属。ノーマルの黒と、スポーティな蛍光色の2カラー付いてきます。
充電用のUSBケーブルは短めのType Cケーブルが付属。
バッテリーケースは、丸みを帯びたキュービック形状。表面はマット加工でサラサラとした質感です。
ケースサイズは約5 x 5 x 3 cmとコンパクトで、手のひらにすっぽり収まります。四角い形状も相まって手の収まりも良い感じ。
AirPods Proと比べると、TE-D01qの方がやや厚みはありますが、横幅は小さいですね。
同じくコンパクトなライバル機「Anker Soundcore Life P3」と比べてもほとんど同じ筐体サイズ。
充電ポートは、汎用性の高いUSB Type-Cに対応しています。
再生時間はイヤホン単体で最大11時間、ケース込みで最大33時間と、この価格帯のANC付きモデルとしてはかなりのスタミナ設計です。
ケース込みで33時間あれば、丸一日使うとかでない限りは1週間以上持ちそうですね。ただ、ワイヤレス充電が非対応なのは本機の唯一残念なところ。
ケース内のマグネットの磁力は強めで、イヤホンを近づけると吸い付くようにカチっと収まります。
イヤホン本体は、小ぶりの作りで丸みを帯びたデザインが特徴的。ケース同様にマット加工で指紋や汚れが目立ちにくくできています。
また、イヤホン本体は生活防水(IPX4)に対応しているので、雨や汗にも強いです。ちなみにケースは非防水。
重量は、イヤホン左右合わせて約13g、ケース込みで約48g。ワイヤレスイヤホンの平均的な重さなので、携帯生は申し分なしですね。
AVIOT TE-D01qのレビュー
イヤーウイングのおかげでフィット感良好
まず装着感ですが、イヤホン本体が耳奥にしっかりフィットする形状なので付け心地はとても快適です。
イヤーウイングのおかげでグリップも良く、強く首を振ってもズレる気配はなく安定した装着感です。イヤーピースのサイズも4つから選べるので、耳のサイズに合わせて隙間なく密閉できて音漏れも防げます。
ノズルが細くストロークも短いためか、カナル型特有の圧迫感もさほど感じず、筐体自体小ぶりなので耳の小さい方にもおすすめしやすいイヤホンだなと思いました。
強力なノイキャンと自然な外音取り込み
パッシブのノイズキャンセリング性能(イヤホン自体の遮音性)が高いTE-D01qですが、多くのレビューにあるとおりアクティブノイズキャンセリングの強度もかなり強力。
AirPods Proクラスとまでは言えずとも、同価格帯の中では間違いなく最強クラスと言っていいレベル。アンダー7千円ということを考えると、正直信じられないくらい遮音性が高いです。
ノイキャンをオンにすると、空調音や風切り音はもちろん、人の話し声や車の走行音など高めの音もシュッと遮音してくれます。
ANC性能だけでなく、外音取り込みも優秀なTE-D01q。オンにすると鮮明に周囲の音が聞き取れます。
ありがちな「機械的に無理やり増幅した違和感のある音」といった感じでもなく、自然に集音してくれます。ずっと着けたままでも、普段どおり生活できそうなくらい実用的。
ただ、外音取り込みモードの切り替え時に、一旦「ノーマルモード」を経由するのが少々不便に感じました。2アクション必要になるので、操作面だけもう少し改善されると嬉しいですね。
同価格帯では最高クラスの音質
さすがのAVIOTサウンド。TE-D01qの音質は、1万円クラスの完全ワイヤレスイヤホンの中では頭ひとつ抜けて高解像です。
音場や音の分離感といった点はあくまでこの価格帯の標準レベルといった印象。ただ、10mmの大口径ドライバーの恩恵あって、低音はかなりパワフルに鳴らしてくれます。
中高音の解像度も高く、男性の低めの声から女性の高い声までクリアに響くのでロックやポップスとの相性がいいなと感じました。
安価モデルにありがちな高音がキンキン刺さる感じもなく、ハイトーン系のボーカルも輪郭がくっきりしていて心地いいです。
仮にノイキャンと外音取り込み機能なしでも、正直この価格でこの音が出るなら十分コスパが高いと感じるような完成度ですね。
タッチ操作の感度は良好
TE-D01qの操作は、イヤホン本体のタッチパネルで行います。
タッチセンサーの全操作方法は以下のとおりです。
動作 | 操作方法 |
---|---|
再生/停止 | 右側を1回タップ |
曲送り | 右側を2回タップ |
曲戻し | 右側を3回タップ |
音量アップ | 左側を3回タップ |
音量ダウン | 左側を2回タップ |
電話を受ける | 着信中に左 or 右側を1回タップ |
通話終了 | 通話中に左 or 右側を1回タップ |
ノイズキャンセリング | 左側を1.5秒間長押し |
外音取り込み切り替え | 左側を1.5秒間長押し |
音声アシスタント | 左側を3秒間長押し |
再生/停止、音量調整、選曲、ノイズキャンセリング切り替えなど、すべての操作がタッチ操作で行えます。
タッチ操作の感度は良好で、誤動作もなくスムーズに操作ができています。物理ボタン式のように、操作の度にイヤホンをギュッと押し込む必要がないのも快適です。
また、電車やカフェなどで使うときに便利なのが、片耳を外すとシームレスでモノラルに切り替わる点。音楽が止まることなく、片耳モードで再生されるのは個人的に嬉しいポイントでした。
ただ前述のとおり、外で頻繁に使うノイキャン→外音取り込みモードの切り替えは、1アクションで完結するようになると嬉しいですね。
専用アプリのカスタムが優秀
TE-D01qは、アンダー1万円ながら専用アプリに対応しており、操作方法やイコライザーなど自分好みにカスタマイズできます。
主にアプリでできること
- ANCや外音取り込み切り替え
- イコライザー設定
- 操作方法のカスタマイズ
- ゲーミングモードの切り替え
- 位置情報履歴の確認
メイン画面では、バッテリーの残量確認やノイズキャンセリング・外音取り込みモードのオンオフを切り替え可能。
また、「サウンドモード設定」からノイズキャンセリングと外音取り込みの量感を無段階で調整できます。
EQ設定(イコライザー)は、10バンドで各10段階ずつ細かく調整できます。また、ポップスに最適な「ボーカル」や低音の量感を増やす「バスブースト」など6種類のプリセットから選ぶこともできます。
さらにゲーミングモートまで搭載。FPSなど動きの速いアプリゲームをプレイするときは、音ズレを低減してくれるこのモードがおすすめ。
その他、紛失防止の位置情報履歴があったりと、アプリ内の機能もカスタマイズ性が高いです。
1万円クラスでアプリ操作に対応しているだけでも十分なのに、上位モデル同様にこれだけ細かくいじれるのには驚きました。さすがAVIOT・・。
アプリ「AVIOT SOUND ME」は以下よりダウンロードできます。
AVIOT SOUND ME
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AVIOT TE-D01qレビュー|まとめ
今回は、AVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01q」を使った感想でした。改めてレビューをまとめるとこんな感じ。
ノイキャン、外音取り込み、音質いずれもハイレベルながら、価格はなんと7000円以下。
ワイヤレス充電非対応なのは弱点ですが、音質・使い勝手・アプリ品質どれをとっても同価格帯イヤホンの中では頭ひとつ抜けているなと感じました。
1万円クラスで高音質なANC対応イヤホンをお探しの方や、万能なサブ機をお探しの方は、ぜひ「AVIOT TE-D01q」チェックしてみてください!