BenQ MOBIUZ EX271Qレビュー|次世代映像美×AI補正で至高の映像体験

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BenQの大人気ゲーミングシリーズ「MOBIUZ」から、EX2710Qの後継モデル「EX271Q」が発売されています。

価格破壊が進む昨今のWQHDモニター市場において、6.4万円と強気の価格設定となっている今作ですが、BenQ独自の数々のゲーミング機能を盛り込んだモニターということで注目を集めています。

今回はベンキュージャパンより3週間使用機会をいただいたので、そんなMOBIUZ EX271Qの使用感や機能面などレポートしていきます。

目次

MOBIUZ EX271Qってどんなモニター?

「MOBIUZ EX271Q」は、従来モデルEX2710Qと同じく「エンタメ用途に特化した」WQHDゲーミングモニターです。主な特徴は以下の通り。

  • フルHDより約1.8倍広い「WQHD(2560×1440)
  • リフレッシュレートが「最大180 Hz」でヌルヌル動く
  • Nano IPSで色域が広い(DCI P3:95%)
  • BenQ独自のゲームに便利な機能に対応
  • PS5で120 Hzに対応
  • ESS Sabre搭載で高音質なヘッドホン端子

BenQの旗艦ゲーミングブランド「MOBIUZ」の最新版WQHDゲーミングモニター「MOBIUZ EX271Q」。

最大180 Hzのリフレッシュレートに、DCI P3カバー率95%を出せる鮮やかなIPSパネル、さらに今モデルからの新機能「PixSoul」映像エンジンにより、色ムラを減らす「パネルの均一化(色ムラ抑制)」、AI暗所補正「Shadow Phage」などなど。他社にない独自の機能が盛りだくさんのモニターです。

従来モデルにあった内蔵スピーカー「treVolo」が撤廃された代わりに「ESS Sabre」DACを搭載した高音質なヘッドホン端子を備えるのも特徴です。

型番BenQ MOBIUZ EX271Q
パネルタイプWQHD(2560×1440)で最大180 Hz
広色域IPSパネル(27インチ)
応答速度1 ms (G2G)
エルゴノミクス・高さ調整:100 mm
・前後チルト:+15° ~ -5°
・左右スイベル:15°
・ピボット:90°
主な機能・Light Tuner(暗所補正)
・Shadow Phage(コントラスト補正)
・Color Vibrance(鮮やかさ補正)
VRR機能AMD FreeSync Premium
アイケアフリッカーフリー
ブルーライト軽減
ブライトネスインテリジェンスプラスGen2 (B.I.+ Gen2)
カラーユニバーサルモード
定価60,363円

MOBIUZ EX271Qの内容物と外観

MOBIUZ EX271Qの内容物は以下の通りです。各映像出力ケーブルと、USB Type-Cケーブルが付属します。

  • 電源ケーブル
  • HDMIケーブル
  • USB Type-Cケーブル
  • USB Type-C to Aケーブル
  • リモコン
  • 説明書(保証書)

そして便利なリモコン。ボタン電池(CR2032)式で、赤外線センサーを備える従来シリーズなら共通して使用できます。

1つのモニターにPC、PS5、Switchなど複数の機器を繋ぐ人には、手元でサクッと入力切替できるリモコンはありがたいですよね。

直線的でSFチックな見た目が特徴的なモニター本体。表面はザラザラと微粒子状の粉体塗装が施され、指紋が目立ちにくいよう工夫されています。相変わらず見た目の「上質感」はMOBIUZシリーズの専売特許。

パネルの表面加工は、PC用モニターで一般的な「ノングレア加工(アンチグレア)」です。明るい環境でも映り込みや反射を最小限に抑えてくれます。

モニター本体の底面には、OSD設定用のジョイスティック。付属のリモコンでもOSD設定を自由にいじれるので、実際にはこのスティックの出番はほとんどありません。

そのほかヘッドホン出力(3.5 mm)、USB Type-A(5 Gbps / 最大4.5 W)×2、入力切替ボタンも底面に備えます。

背面には残りのインターフェース類。

  • 電源ポート
  • HDMI 2.0(2560×1440 / 最大144 Hz)×2
  • Display Port 1.4(2560×1440 / 最大180 Hz)
  • USB Type-C(2560×1440 / 最大180 Hz / 5 Gbps / 最大65 W)
  • USB Type-C(5 Gbps)

映像端子はUSB Type-Cを含めて計4つあり、内Display Portのみ最大180 Hz(2560×1440)に対応します。USB Type-Cポートは最大65WのUSB給電に対応。

また、付属のUSB Type-C to AケーブルでPCにつないで、USBポート間で接続されたPC同士を同じデバイスで操作できる「KVM」機能も使えます。

MOBIUZ EX271Qの使用感

さて、それでは電源を入れて内部機能について見ていきます。

カラーモードは全部で9種類

まずプリセットカラーモードは全部で9種類。

Sci-fi
リアル
ファンタジー(デフォルト)
シネマ
Display P3
sRGB
ゲーマー1
ゲーマー2
ゲーマー3

「Sci-fi」「ファンタジー」モードなどに、S字型ガンマカーブと呼ばれる、明暗のコントラストを強調するBenQ独自機能が使用されています。モードごとに差はあれど、白飛びを抑えつつ、黒がしっかり黒く、明るい部分はふわっと明るく見えるシステムです。

それプラス、自分で細かく調整できる「カスタム」モードもあります。個人的に一番「普通っぽい」のはsRGBモードかなと思いましたので、常用するのはsRGBにしています。映画を見るときやグラフィック重視のゲームを遊ぶときはHDR系のモードにしても面白そう。

画面の明暗を調節する「Light Tuner」

暗い部分を明るく補正できる「Light Tuner」モードを備えるMOBIUZ EX271Q。

オフ
-10
+10

-10 ~ +10の間で1刻みずつ全20段階で細かく調整できます。一般的な暗所補正だと、そのまま明るく補正し続けるだけなので一定の値で白飛びが発生して実用性を欠いてしまいます。一方でMOBIUZのLight Tunerは白飛びを抑える強烈なネガティブカーブがセットになっているため、白飛びで破綻することなく高い暗所補正が可能となっています。

その上で、さらに強力な暗所補正「Shadow Phage」モードも併用でき、シーンのコントラスト感に合わせて自動的に暗所補正を適用してくれます。Light Tunerだけでは暗部のディテールを表現しきれいないといった場合でも、Shadow Phageと合わせることでキレイに補正できるなど、暗所補正周りは頭ひとつ抜けているMOBIUZ EX271Q。

鮮やかさ補正「Color Vibrance」モード

強力な鮮やかさ補正「Color Vibrance」モードを搭載することもMOBIUZ EX271Qの大きな特徴です。

0
+10
+20

0 ~ 20の間で1刻みずつ全20段階で細かく調整できます。「10」あたりがニュートラルな中間値で、それより上になるにつれ色のついた部分がより鮮やかに描写されるイメージ。「9」以下から色域エミュレート効果も加わり、「0」に近づくほど少しずつ色域が狭くなって白黒(モノクロ)へと変異していきます。

Dead by Daylightなど一部の色だけが目立ちやすいようなゲームでこそ役立つ補正機能といった感じですね(逆に画面中どこもかしこも鮮やかなゲームでは効果が半減しますが)。

WQHDで180 Hz(PS5で120 Hz)に対応

MOBIUZ EX271QはPS5で最大120 Hz、HDMI 2.0で最大144 Hzまで、DisplayPortで最大180 Hzに対応します。

PS5でフルHD~WQHD(最大120 Hz)に対応し、4Kダウンコンバート(最大60 Hz)も対応しますが、「PS5 VRR」に非対応なのは注意ポイント。FreeSyncを有効化しても、PS5 VRRは非対応です。

実際にVALORANTをDisplayPort接続の180 Hzでプレイしてみたとこえろ、1 ms (G2G)の応答速度も相まってぬるぬるサクサク動いてくれました。

トレンドをもらさず備えた充実のスペック

WQHD(2560×1440)で180 Hz、リモコン付き。ゲーミングモニターとしては凄くバランスの良いスペックに加えて、「Light Tuner」と「Shadow Phage」の合せ技や、鮮やかさを強調する「Color Vibrance」など付加価値も十分なBenQ MOBIUZ EX271Q

充実のエルゴノミクスに、実用性の高い補正機能、こだわりがなければ十分に高音質なESS Sabre内蔵のヘッドホン端子と機能性の充実度もいうことなし。

「コストパフォーマンス」という点ではもっと魅力的なWQHDゲーミングモニターが他にもありますが、BenQ独自の補正機能を実際に体感してみると決してべらぼうに高いというわけでもないのかなと。実売価格は約6万円ですが、Amazonタイムセール時に約5.4万円から購入できるので、ぜひセールのタイミングに狙ってみてください。

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