暇さえあればインスタでデスクセットアップ系のアカウントを漁ってるんですが、1年くらい前からずっと気になっていたキーボードがありました。
それがこちら。NuPhy(ニューフィー)という海外ブランドの薄型メカニカルキーボードです。
使いやすい75%レイアウトかつコンパクトな筐体、淡い配色の中にどこかレトロな雰囲気も漂うロープロファイルキーボード。吸音材が入ってQMK/VIAにも対応した第2世代「Air75 V2」を2週間ほど使用してみたのですが、やっぱり素晴らしいキーボードだったのでレビューしたいと思います。
NuPhy Air75 V2
まず目を引くのは何といってもこの配色。先進的なデザインの中にも、どこかレトロな雰囲気が共存する外観がたまりません・・
初代機のルナグレーに加えて、Air75 V2ではこちらの白モデル「イオニックホワイト」と黒ベースの「パサルトブラック」が追加されました。自分のデスクやPCに応じて好きなカラーが選択できるのはうれしいポイント。
フレームにはアルミを採用。プラスチックより多少重くはなるものの、安っぽくならないのが金属製の良いところ。上質感や重厚感って意味でも圧倒的です。
また、サイドにはライトが左右2箇所に設置されてます。左側はCAPSロック用で、右側はバッテリー残量。キー操作をすることで残量を把握できます(もちろんライト設定はOFFにすることも可能)。
天面には電源スイッチ、そしてWin/Macの切り替えスイッチがあります。このあたりは一般的なつくりという感じ。
そして左端には、充電/有線接続用のUSB Type-C端子。もちろん技適認証済みなので、無線使用も問題ありません。
キースイッチは、Gateron LP2.0を採用。
一般的なメカニカルと同じように青軸、茶軸、赤軸の3種類のスイッチが用意されている他、今モデルから独自のスイッチが4種類追加され全7種類から選択可能となっています。ホットスワップ対応なので後から好きに軸を変えることもできます。
また昇華印刷のABS素材だったキーキャップは、耐油性・耐摩耗性に優れるダブルショットPBTに刷新。打鍵音については後述しますが、コトコトと低音が響く心地良い打鍵感になっています。
2週間、作業キーボードとして使ってみて
極薄のロープロファイルでありながら、多層の吸音フォーム(PORON /IXPE)を内蔵するNuPhy Air75 V2。
背の低いキーボードらしく軽快な打鍵感なんだけど、決してスカスカというわけではなく程よい反発があって心地いい。「打鍵している」感じがちゃんとあります。以下は実際に打鍵した様子(茶軸を使用)ですが、一度体験すると他のキーボードに戻れなくなる「やみつき感」がたしかにあります。。
反響を限りなく小さくしたいわゆる“Thocky”な音といった印象ですが、コトコトと軽快に響く打鍵音がたまらないですね。底打ちの残響がカチャカチャ響くみたいなこともないですし、硬すぎず柔らかすぎない絶妙なフィードバックでしっかり腰を据えて安定した文字入力ができます。
機能面のアップデートに目を向けると、今作からQMK/VIA(キーマップ変更)に対応したことも重大トピック。
オリジナルのソフトウェアではなく、ブラウザ上で、かつドラッグ&ドロップで直感的にリマッピングが行えます。私自身「長押し」に別の役割を持たせられるQMKのMod-Tap機能を使いたいためにKeychronに固執していた時期もありますが…リマッピングありきでキーボードを選ぶ私のような人間にはQMK/VIA対応というだけで乗り換える口実としては充分ですね。
あと細かい部分ですが、チルトスタンドが従来の脱着式からベーシックな内蔵式になったことも改良点。
脱着式だとシンプルに携帯が面倒ですし、最悪ゴム脚だけ外れて紛失するみたいなこともあるのでやっぱり備え付けのスタンドが安心。HHKBなどと同様の2段階式なので、スタンド未使用時ふくめ3パターンから好みの高さを選べます。
打鍵感、機能面どこをとっても完成度の高いAir75 V2ですが、しいて難点をあげるならJIS配列が存在せずUSしかないことですかね。
海外のキーボードでも日本市場に寄せたモデルはJIS配列も作ったりしますが、今のところNuPhyのキーボードは残念ながらUS一択。やはり圧倒的にJIS配列ユーザーが多数派だと思うので、JISしか使ったことがないという人にはちょっとハードルが高いですよね。
この機会にいっそUSにしゃうって考えもありだと思いますが、少なくとも慣れるまでに数日はかかるので余裕があるタイミングにどうぞ。
薄型メカニカルの決定版「Air75 V2」
ロープロファイルメカニカルキーボードの打鍵感をさらに高みに上げたNuPhy Air75 V2。
一般的なメカニカルキーボードは1kg前後になるものも少なくない中、ペットボトル1本分の重さで気軽に持ち運べるのもNuPhyならでは。それでいて筐体のメインフレームはアルミ製で頑丈。自宅とオフィスの両方で使いたい場合も、この機動性と丈夫さが持ち運びを後押ししてくれます。
また、ラップトップに直置きしても干渉しないAirFEET構造のため“尊師スタイル”もOK。ラップトップとセットで持ち歩けばいつでも極上のタイピング環境を召喚できるNuPhy Air75 V2、デザイン・見た目が刺さった!という人はぜひチェックしてみてください。
NuPhy Air75 V2 | |
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キー配列 | US |
接続方法 | 無線・有線 |
キーキャップ | ダブルショットPBT |
ホットスワップ | ◯ |
バックライト | ◯ |
QMK/VIA | ◯ |
サイズ | 316.4mm×132.5mm×13.5mm |
重量 | 598g |