最高峰のエルゴノミクスチェア『Steelcase Leap』レビュー

本ページ内には広告が含まれています。

テレワーク、リモートワーク、在宅勤務…。呼び方はさまざまなれど、この時代性も手伝って「自宅で働く」という状況が定着したという人は多いのではないでしょうか。

かくいう大勢の中のひとりである私も、すっかり自宅のワークチェアが定席に‥。この数年間「自分のための先行投資だ」とかこつけてホームオフィスづくりに勤しんできました。

そんな作業環境において、一日の間もっとも触れる時間の長いものといえば、そう「椅子」。

というわけで、今回はそんな私がここ2週間ほどメインチェアに使用しているSteelcaseの「Leap」のレビューをお届けします。座り心地や使用感など気になっている方の何かしらの参考になれば幸いです。

本記事はSteelcase様より商品をご提供いただき作成しています。

目次

Steelcase『Leap』

世界市場No.1を誇るアメリカのオフィス家具メーカー「Steelcase」から販売されているオフィスチェア「Leap(リープ)」。主な製品仕様・スペックは以下のとおりです。

  • Amazon価格:179,980円〜(執筆時)
  • 本体幅:686mm
  • 高さ:972mm – 1099mm
  • 奥行:533mm – 629mm
  • 座面幅:489mm
  • 背もたれの高さ:635mm
  • 座面の前後調整:座ったまま可(無段階式)
  • アームレスト:4軸可動
  • 保証期間:12年間

Steelcase Leapの特徴の一つ、それは「組み立てが不要」ということ。段ボールを開けると、すぐに座れる状態のワークチェアが登場。

ただでさえ巨大な梱包材の後始末が億劫なワークチェアなので、本体が組み上がった状態で届くというのは嬉しいポイント。シンプルにラクですし、開けたテンションでそのまますぐに使えるのは体験としても最高です。

私が使用しているLeapはヘッドレスト付きモデル(ペッパーブラックカラー)ですが、ヘッドレスト無しのモデルも選択できます。ちなみにヘッドレスト単体の販売は行なっていないので、「後から付け足す」ということができない点は注意が必要。

ヘッドレストの有無は選択可。ただし「後付け」はできない

2週間、作業椅子として使ってみて

効果的な体圧分散で長時間でも快適

「体圧分散」と「正しい姿勢の維持」にこだわり抜かれたSteelcase Leap。

2週間使用した今思うことは、「肩、背中、腰、お尻、チェアに面するすべての部位のフィット感がすばらしい」ということ。その中にも、腰回りは少しのゆとりがあり、このおかげで深く腰かけた状態でも姿勢を変えやすく体圧分散も妨げない。さすが超高級チェアなだけあり、まずこの2点が至高のバランスだと感じます。

各パーツこだわり抜かれているLeapですが、個人的にはこの滑らかなS字傾斜のバックレストの快適さに感動しました。以前レビューした同社の「Gesture」同様、背中を預けるだけで背筋がスッと伸びるというか、長時間座っていても常に体が自然なカタチで維持される感覚がとにかく心地良いんですよ。

絶妙なS字曲線とランバーサポートが正しい姿勢をサポート

そしてLeapならではの特徴が「LiveBack」という駆動式のランバーサポート。

身体の動きに合わせて形状が変化することで、背中全体を自然な曲線になるようサポートしてくれるという機能。深く腰かけた状態で重心をかけると、バックレスト全体が身体を包み込んでくれます。(ランバー部分の跳ね返りの強度も無段階で調整可能)

フラッグシップモデルの「Gesture」のように左右に追従するといった3D機能こそありませんが、個人的には体圧分散という点ではLeapのLiveBackは必要十分だと感じました。いざ慣れると従来の固定された背もたれに戻れなくなる快適さがたしかにあるんですよね。各部位のフィット感ふくめ、まさに「身体と一体化」という表現がしっくりきます。

前傾姿勢時も快適性を妨げない

Leapのもう一つの特徴が、座面の高さだけでなく「深さ」を変えられること。

座った状態で左側のレバーを引き上げることで、座面の奥行きを無段階で調整できます。

これ、個々の体のサイズに合わせて最適な座面幅が確保できるだけでなく、前傾時にかなり快適な姿勢がとれるんですよね。作業やゲームに集中しすぎて、無意識に体が前のめりになるってことあるじゃないですか。そんなときにサッと座面を前にスライドさせ、ゆとりが生まれた座面先端に真っすぐの姿勢で座るってことができます。

この価格帯のチェアになると最近は標準装備ともいえる奥行き調整ですが、これまで使ってきた椅子は座ったままの調整ができず、レバーを引きながら座面を押し込んだり引っ張ったり、動きもカクカクしていて結構わずらわしい作業だった印象でした。Leapだとそういう手間もなく、自然と座面調整に手が伸びるので使用シーンがずいぶん増えましたね。

前に重心をかけたとき座面の先端がやわらかくしなる設計なので、太ももがジワジワ痛くなったり血流を妨げたりみたいなことがなく、長時間座ったときの快適性にかなり貢献してると感じます。

座面先端の“あそび”が圧迫感を軽減してくれる

ノイズの少ないリクライニング

5段階式のリクライニングを搭載するSteelcase Leap。

前方のレバースイッチを下方向へ引き下げると、背もたれが一番後ろまで下がります。逆に上方向へ上げることで、段階的に傾斜を変えられる仕組みです。

Leapのリクライニングの素晴らしいところは、傾斜調整にくわえて「強度」まで変えられること。

強度が固定のワークチェアだと、背もたれの反発に逆らうように踏ん張る(つま先にグッと力を入れて倒すイメージ)必要がありますが、反発の強度を緩められるLeapは、背もたれに体重を預けるだけでスーっと倒れてくれます。強度の調整、可動ともにノイズが一切なく、リクライニングの使用感は非常に良好だと感じました。

リクライニング強度は、レバー手前のノブを回すことで無段階で調整できます。

時計回りに回すとリクライニングが固くなり、反時計回りに回すと軽くなるといった感じ。シーンに合わせて手元でパパッと最適なリクライニングを実現できるのもLeapの素晴らしいところです。

最高品質のアームレスト

極めつけは、アームレストの可動域の広さ。フラッグシップモデルの「Gesture」同様にかなりの幅で閉じたり広げたりできます。

上下・左右の位置調整だけでなく、前方向の奥行き、首振りもできるという至れり尽くせりぶり。

アームレストを「ハの字」にして肘をつけることで、肩から腕にかけての荷重を逃すことができます。タイピングやゲームに長時間集中してるときなど、これだけで背中と腰回りの負担がまるっきり変わってきますからね。

とくにFPSゲームに没頭していると上半身が前のめりになりがちな筆者ですが、アームを天板より少しだけ高い位置に上げて、前に出す、みたいにするとかなり快適な姿勢がつくれるんですよね。改めて「アームレストの可動の自由度」はチェア選びで妥協してはいけないなと・・

ヘッドレストの有無について

そんなSteelcase Leapの購入を検討する上での一つの悩みどころが、ヘッドレストはいるかいらないか問題。

なにしろヘッドレストの有無で価格が¥40,000も変わりますし、現時点ではヘッドレスト単体での販売はないので「後から付け足す」ということができず、購入時にどちらかを選択する必要があります。

今回、約2週間ヘッドレスト付きのLeapを試しましたが、頭を後ろに預けられることで快適だと感じる瞬間はたしかにあります。ただ、これまで使用してきたヘッドレストが付かないセイルチェアと比べて、快適性に大きな影響を与えたかというと、決してそうとも言えないというのが率直な感想。

かえってヘッドレストが無いことで正しい姿勢が維持できたり、寝落ちせず済む、みたいなメリットもあるので、ひどい肩こりやストレートネックで悩んでるという方でなければわざわざ4万円を上乗せしてまでヘッドレストを付ける必要はないのかなと個人的には思います。

最高峰のエルゴノミクスチェア「Steelcase Leap」

座り心地、機動性、佇まい、いずれも欠点が見当たらず全方位に満足度の高かったSteelcase Leapですが、あえて欠点をあげるとしたら、価格。

ヘッドレスト無しモデルが179,980円、ヘッドレスト付きモデルに至っては219,980円と、「高級OAチェア」と呼ばれるモデルの中でもさらに高額な部類になります。

とはいえ、こうして実際に試してみると座り心地や機能面は素晴らしいですし、上記のようなこのイスでしか味わえない体験価値を考えると配送料・組み立て込み、12年間の保障付きでこの価格なら決してべらぼうに高いわけではないように思えてきます。それこそ、この投資で少しでも身体の負担が軽減されるのであれば、むしろ20万円は安い。と考えることも。

もちろん個々の体格の合う合わないもあるので、購入検討の際はなるべく実際に店舗や家具店のショールームなどで試座することをおすすめします。また、試座する際にはぜひ色々な姿勢をとってみてSteelcase Leapならではの機能を体感してみてください。

SHARE ON
目次